車のエンジンオイルランプ(警告灯)が点灯!対処法と原因を解説

エンジンオイルランプが点灯したとき、思わず焦ってしまう人もいると思いますが、どのように対応すればいいのでしょうか。また、放置したらエンジンがどうなるのかも気になるところです。

この記事では、エンジンオイルランプが点灯する原因と点灯時の対処法のほか、点灯を放置した際に起きるトラブルについて解説します。

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エンジンオイルランプとは?

エンジンオイルランプとは、車のメーターパネル内に存在する赤色の警告灯のことで、「油圧警告灯」が正式名称です。この警告灯の規格は全世界共通で、すべての車に備わっています。

エンジンオイルランプの点灯は、「エンジン内部でオイルが役割を果たしていない」ことを示します。

<エンジンオイルの役割>
・エンジン内の潤滑
・エンジン内の冷却
・エンジン内の清浄
・エンジン内の防錆
・エンジン内の密封

エンジンオイルが適正な量や品質を保っていなければ、エンジンは適切に機能せず、性能低下や故障などのトラブルを招くことになります。エンジンオイルランプが点灯した際にはトラブル回避のため、迅速かつ慎重な対応が必要です。

エンジンオイルの役割については、下記の記事もご覧ください。
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エンジンオイルランプが点灯する原因

ではエンジンオイルランプはどのような場合に点灯するのでしょうか。ここではエンジンオイルランプが点灯する原因を解説します。

原因1. エンジンオイル量の減少

エンジンオイルランプが点灯する原因のひとつに、エンジンオイル量の減少が挙げられます。

エンジンオイルは、エンジン内部の金属部品の摩耗を防ぐとともに、冷却や清浄、防錆といった重要な役割を担っています。エンジンオイルの油量が不足すると、エンジンから異音や振動が起き、焼き付きなどのリスクが高まるので注意が必要です。

原因2. オイルポンプや圧力センサーの故障

エンジンオイルランプが点灯する原因には、オイルポンプや圧力センサーの故障も考えられます。

オイルポンプは、オイルパンからオイルを吸い上げ、エンジン内部に循環させる役割を果たします。この部品がエンジンオイル汚れなどによって故障すると、エンジン内部のオイル潤滑が滞り、金属部品の摩耗などを引き起こす可能性があります。

また、油圧を検知する圧力センサーが機能していないと、実際には油圧が正常であっても、エンジンオイルランプが誤って点灯することもあります。このような状況になった場合は、プロの整備スタッフによる点検と修理が不可欠です。

原因3. エンジンオイル漏れ

エンジンオイル漏れによるオイルの減少も、エンジンオイルランプ点灯の一因です。

エンジンオイル漏れは、オイルパンとエンジンとの接合部分にあるガスケットやバルブシールの経年劣化のほか、ドレンボルトの不具合などが原因で起こります。エンジンオイルランプが点灯し、なおかつ車の下に黒っぽい粘り気のある液体が漏れていたら、エンジンオイル漏れの可能性が高いといえるでしょう。

エンジンオイル漏れは、エンジン内部の焼き付きなどにつながるだけでなく、最悪の場合は車両火災のリスクも伴うので注意してください。

エンジンオイルランプ点灯時の対処法

エンジンオイルランプが点灯すると、思わず焦ってしまうドライバーも多いことでしょう。では、点灯時にはどのように対応すればいいのでしょうか。

ここでは、エンジンオイルランプ点灯時の対処法について解説します。

手順1. 平坦で安全な場所でエンジンを停止させる

エンジンオイルランプが点灯した場合、できるだけ早く車を駐車場や路肩など平坦で安全な場所に停め、エンジンを停止させましょう。

エンジンオイルランプの点灯を放置して運転を続けると、エンジン内部の潤滑や冷却などの機能がうまく作用せず、エンジンの焼き付きなど車へ重大なダメージを与える可能性があります。

修理費用が高額になる場合もあるので、早急にエンジンを停止するようにしてください。

手順2. エンジンオイル残量を確認する

エンジンが冷えたことが確認できたら、オイルレベルゲージを使ってエンジンオイルの残量を確認します。

オイルレベルゲージとは、目視で油量を確認するための先端に印がついた棒状の測定器具のことです。エンジンルーム内部の輪っか状のフックを引き抜くと、オイルレベルゲージが現れます。先端部分を布などで拭き取り、もう一度差し込んでから引き抜いてください。

オイルレベルゲージには先端に「F」と「E」、「H」と「L」といった2つの印(あるいは2つの穴)があり、「F」「H」がエンジンオイル量の上限、「E」「L」が下限を意味します。この2つの印のあいだでオイルが付着している部分が「オイルレベル」です。

オイルレベルが「F」「H」と「E」「L」のあいだにあれば油量は正常ですが、「E」「L」や先端側の穴の外に位置している場合、エンジンオイルの量が不足していると判断できます。

手順3-a. 下限を下回っている場合:エンジンオイルを補充する

オイルレベルが下限より低かった場合、適正量までエンジンオイルを補充します。このとき、車に適合したオイルを使用してください。

ただし、補充したことでエンジンオイルランプが消えたとしても、オイル漏れやオイル汚れなどのトラブルは解決していない可能性があるので、注意が必要です。

手順3-b. 残量に問題がない場合:ロードサービスに救援依頼する

エンジンオイルの量に問題がないにもかかわらずエンジンオイルランプが点灯している場合は、エンジンオイル量が原因ではない別のトラブルが発生している可能性があります。

このような状況では、自身でエンジンの問題を診断するのは困難です。プロの整備スタッフによる詳しい診断が必要なため、JAF(一般社団法人日本自動車連盟)や加入保険会社などのロードサービスに救援を依頼し、最寄りのカー用品店や自動車整備工場に移動させるようにしてください。

エンジンオイルランプ点灯を放置するとどうなる?

エンジンオイルランプが点灯しても運転を続けた場合、車のエンジンに重大なトラブルが生じる可能性があります。
ここでは、エンジンオイルランプの点灯を放置した場合に起きることについて解説します。

【放置で起こる症状】
・ノッキングが起きる
・マフラーから白煙を吹く
・エンジンが焼き付く

ノッキングが起きる

エンジンオイルランプの点灯を放置した際に起きるトラブルのひとつとして、「ノッキング」が挙げられます。

ノッキングとは、エンジンの燃焼室内で生じた異常燃焼によって起きる振動や「カラカラ」「キンキン」という異音のことです。エンジンオイル不足によりエンジン内部の潤滑が不十分になると、ピストンなどの金属部品が適切に動かず、振動や異音を発生させます。

ノッキングによりピストンやコンロッドなどのエンジン内部の金属部品が破損したり、破損部品がクランクケースに穴を開け、そこからエンジンオイルが漏れたりする可能性あります。結果として、エンジンに重大なダメージを与えて修理費用が高額になるおそれがあります。

マフラーから白煙を吹く

エンジンオイルランプの点灯による警告を放置し続けると、エンジンオイルが焼けてしまい、マフラーからニオイのある白煙を吹くことがあります。

これは、燃焼室に入り込んだオイルがガソリン(混合気)といっしょに燃えているために起きる現象で、「オイル上がり」や「オイル下がり」と呼ばれています。

マフラーから白煙を吹いていて、オイル上がり、あるいはオイル下がりを起こしている状態は、エンジン内部に何かしらの不調があることを意味しますので、すみやかな対応が必要です。

エンジンが焼き付く

エンジンオイルランプが点灯した状態で長時間運転を続けると、エンジンが焼き付く可能性があります。

焼き付きとは、エンジン内部のオイルが役割を果たさなかったことで、ピストンとシリンダーのあいだの油膜が失われ、金属同士の摩擦により溶けて癒着したり、部品に傷がついたりしてしまう状態をいいます。

エンジンが焼き付くと、最悪の場合はエンジンが停止してしまい、走行不能になります。さらに、一部の部品交換だけでは対応ができず、大掛かりな修理が必要になる可能性があるので注意してください。

エンジンオイルランプが点灯しないようにするには?

エンジンオイルランプの点灯は、エンジンオイルの不足や劣化などを意味することが多いです。しかし、日頃のメンテナンスにより、ランプの点灯を防ぐことができます。

ここでは、エンジンオイルランプの点灯を防ぐためにできることを解説します。

対策1. 定期的にエンジンオイルを点検する

エンジンオイルランプの点灯を防ぐためには、定期的なエンジンオイルの点検が不可欠です。オイルレベルゲージを使ってエンジンオイルの量と品質をチェックし、必要に応じて補充または交換すれば、エンジンオイルランプの点灯を未然に防ぐことができます。

普段エンジンルームをチェックすることがなく、オイルレベルゲージでのチェック方法などに不安がある場合は、プロの整備スタッフがいるカーディーラーやカー用品店などに点検を依頼しましょう。

オートバックスでは無料で安全点検を行っています。店舗スタッフへお気軽にお申し付けください。

対策2. 定期的にエンジンオイルを交換する

エンジンオイルの定期的な交換によって、エンジン自体をより健康に保つことがでます。なぜなら、エンジンオイルは消耗品であり、時間の経過とともに少しずつ劣化するものだからです。

もしエンジンオイルが劣化して粘度が失われると、エンジン内部の金属部品の保護ができなくなり、やがてオイルランプが点灯する原因になります。

エンジンオイルの交換時期は車の使用頻度などで変わりますが、概ね下記のとおりです。

【エンジンオイル交換時期の目安】
・ガソリン車:半年または5,000km
・ガソリンターボ車:3ヶ月または2,500km
・ディーゼル車:3ヶ月〜6ヶ月または2,500km〜5,000km

エンジンオイルを交換することによって、オイルポンプの故障を防げるメリットもあります。なお、定期的なオイル点検・交換には、オートバックス会員のメンテナンスオプションへのご加入がおすすめです。

>オートバックス会員メンテナンスオプション

エンジンオイル交換時期の目安については、下記の記事もご覧ください。

またオートバックスでは、エンジンオイル交換のWEB予約が可能です。事前に予約することで、待ち時間が短縮できるとともに、スムーズにエンジンオイルの交換作業を受けられます(一般的な車種の場合、所要時間は15分前後が目安)。

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対策3. エンジンオイルランプなどが正常に機能しているかチェックする

エンジンオイルランプやオイル交換を知らせる機能自体が、きちんと作動しているかどうかを定期的にチェックすることも重要です。

エンジン始動時にエンジンオイルランプが短時間点灯してから消えるのが正常ですが、点灯したまま消えなかったり、まったく点灯しなかったりする場合は、オイルランプ自体や関連部品にトラブルを抱えている可能性があります。

エンジンオイルランプの点灯状況などに不具合を感じたら、プロの整備スタッフによる点検を受けてください。

エンジンオイルランプが点灯する前に、エンジンオイル交換をしよう

この記事では、エンジンオイルランプが点灯する原因と点灯時の対処法のほか、点灯を放置した際に起きるトラブルについて解説しました。

エンジンオイルランプは、エンジンオイル量の減少やエンジンオイル漏れなどによって点灯します。エンジンオイルランプを点灯させないようにするには、適切なタイミングでのエンジンオイル交換や、エンジンオイルの定期的な点検が必要です。自分では判断ができず不安なときは、プロの整備スタッフに交換や点検を依頼しましょう。

オートバックスでは、エンジンオイル交換のWEB予約が可能です。事前に予約することで、待ち時間が短縮できるとともに、スムーズにエンジンオイルの交換作業を受けられます。一般的な車種の場合、エンジンオイル交換の所要時間は15分前後が目安です。

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オイル交換とはなにを指す?
オイル交換の『オイル』とは、一般的に自動車のエンジンオイルを指します。種類には鉱物油・部分合成油・全合成油があります。

車種やエンジン特性、気候条件をはじめとする地理的な環境、使い方などによって、適合するエンジンオイル粘度が変わります。安全で快適なカーライフのためには、最適なオイルを選ぶとともに、適切なタイミングで定期的に交換することが大切です。
オイル交換の頻度を多くするとどうなる?
エンジンオイル交換をやりすぎることによる問題は特にありません。シビアコンディションと言われるエンジンに負担がかかるような状況が多い場合は、早めの交換がおすすめです。
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