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タイヤのひび割れ(クラック)は交換すべき?対策や交換レベルを解説

タイヤをふと見たら、「ひび割れが起きていた…」という人も少なくないのではないでしょうか。タイヤのひび割れは、走行距離に関わらず発生します。「まだひびが浅いから」と放置すると、次第に傷が深くなりタイヤの内部に達成するおそれがあるため注意が必要です。

そこで本記事では、タイヤのひび割れとは何か、ひび割れが発生する理由や防ぐ方法などについてご紹介します。

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タイヤのひび割れ(クラック)とは

タイヤのひび割れとは、タイヤの接地面(トレッド)や側面のゴム部分(サイドウォール)などに生じる細かい割れのことです。

ひび割れはバーストにつながるリスクあり
ひび割れは、そのまま走行を続けると、ひびが深くなってタイヤ内部のコード層に達し、タイヤがバースト(破裂)を引き起こすおそれがあります。定期的にカー用品店や整備工場で点検しましょう。

2023年にJAFが発表した「JAFロードサービス 主な出動理由TOP10 2022年度 年間「四輪・二輪合計」」によると、高速道路での出動理由の1位は「タイヤのパンク、バースト、空気圧不足」でした。

走行中のトラブルや事故を避けるためには、日頃からタイヤを点検しておくことが大切です。
参考:主なタイヤのダメージの種類
ひび割れのほかにもタイヤのダメージはさまざまあるため、下記を参考にタイヤを点検してください。

■主なタイヤのダメージの種類

タイヤのダメージ 症状 原因
クラック(ひび割れ) タイヤの接地面(トレッド)や側面のゴム部分(サイドウォール)などに細かいひび割れが生じる。 空気圧不足・過剰、経年劣化、紫外線、油性タイヤワックス、走行頻度が少ない、タイヤへの過負荷など
セパレーション(剥離) タイヤの一部分がはがれる。代表的なセパレーションは下記のとおり。
・トレッドセパレーション(トレッドがねじれて変形する)
・ヒートセパレーション(熱によりトレッドに剥離が起こる)
空気圧不足、過熱・過負荷使用、経年劣化、修理不良など
カット(傷) タイヤを縁石や障害物などでこすったことで傷ができ、タイヤ表面に裂け目が入る。 縁石、障害物など
コード切れ タイヤ内部の骨組み部分であるコード層が切れる症状で、下記の3種類に分かれる。
・ブリーディングCBU(側面のコード層が円状に裂ける)
・ピンチカット(内部でコード層が切れ、コブのような膨らみができる)
空気圧不足、外傷など

出典:JAF「JAFロードサービス 主な出勤理由TOP10 2022年度 年間「四輪・二輪合計」」(対象期間:2022年4月1日~2023年3月31日)

タイヤのひび割れ(クラック)が発生する原因

タイヤのゴムは、劣化するとひび割れ(クラック)を発生します。ここでは、タイヤのひび割れを起こす6つの原因をご紹介します。

空気圧不足・過剰

タイヤの空気圧が不足すると、ひび割れが起きやすくなります。タイヤの空気圧が規定値より低いまたは高い状態だとタイヤが変形し、側面(サイドウォール)の歪みが大きくなることが原因です。

また、タイヤの空気は自然に抜けていくため、まったく車に乗っていなくても空気圧が規定値以下になることもあります。

タイヤの空気圧が不足すると、ひび割れの原因になるだけでなく、ハンドルがとられたり、燃費が悪くなったりというデメリットもあります。最悪の場合には、パンクしてタイヤが摩耗し、バースト(破裂)するおそれも。

空気圧が低下したまま走行しないよう、月に1回程度、タイヤをチェックするのがおすすめです。

経年劣化

タイヤは使用開始後4年~5年経つと、走行距離にかかわらず劣化していき安全性能が低下します。

特にゴム部分は、経年劣化の影響を受けやすいパーツです。路面のでこぼこにより損傷したり、荷重により負荷がかかる部分です。

また、タイヤの油分も次第に抜けて乾燥し、ひび割れしやすくなっていきます。

タイヤがひび割れするとバーストする可能性もあるため、使用状況によっては4年~5年経つ前に新しいタイヤに交換するといいでしょう。

紫外線

タイヤのゴムは紫外線にあたると劣化し、ひび割れが起きやすくなります。

保管中のサマータイヤやスタッドレスタイヤ、スペアタイヤなどは、できるだけ日陰に置くか、紫外線をカットするカバーを掛けるなどすると、タイヤの劣化を防げるでしょう。

車の走行中は紫外線を防ぎようがありませんが、駐車場に止めるときにも紫外線を防ぐ工夫すると安心です。

車にカバーを掛ける、またはカーポートを設置して日差しをさえぎるなどすると、タイヤのひび割れの予防になります。

油性タイヤワックス

油性のタイヤワックスには石油系溶剤を含む場合があり、ゴムの変形・劣化を促すケースがあります。

一方、水性のタイヤワックスは油性に比べて高価ですが、ゴムの劣化は防げます。タイヤワックスを選ぶときは、水性がおすすめです。

走行頻度

車を利用する頻度が低い場合も、タイヤのひび割れの原因になります。

タイヤには劣化防止剤が含まれており、走行することで少しずつタイヤに染み出す設計になっています。走行しなければ、劣化防止剤がタイヤ全体に行き渡らず、タイヤが硬くなってひび割れが起きやすくなるのです。

また、車を長らく停車したままの場合、路面に接するタイヤの一部分に負荷がかかり、ひび割れにつながることがあります。

タイヤのひび割れを防ぐためには、定期的に車を走らせることも大切です。

タイヤへの過負荷

車に乗せた人や荷物の重量は、すべてタイヤが支えています。重量が増えるほどタイヤへの負荷は大きくなり、ひび割れの原因になります。

また、急ブレーキをかけたり、急な発進をしたりすることも、タイヤに負荷が大きく、ひび割れにつながるので注意が必要です。

タイヤのひび割れ(クラック)を防ぐための方法

ひび割れは日常的なメンテナンスや心掛けで防ぐことができます。パンクの原因になったり交換が必要になったりするタイヤのひび割れは、なるべく発生させたくないものです。

ここでは、タイヤのひび割れを防ぐ方法について確認していきましょう。

紫外線があたらないように保管する

タイヤは紫外線にあたると劣化するため、スタッドレスタイヤやスペアタイヤなどはできるだけ直射日光があたらない場所に保管してください。

ガレージなどの屋内があれば最適ですが、屋外であってもタイヤカバーを掛けて保管することで紫外線を防げます。

また、車に装着されたスペアタイヤの劣化を防ぐには、なるべく屋根がある場所に駐車することがおすすめです。もし駐車場に屋根がない場合には、ボディカバーを掛けると良いでしょう。

空気圧の適正な管理

タイヤのひび割れを防ぐためには、タイヤの空気圧が適正か、月に1回チェックすることがおすすめです。

タイヤの空気圧は、車に乗っていなくても1ヶ月に5%~10%程度、低下するといわれています。

空気圧が適正かどうかは目で見ても正確にはわからないため、エアゲージ(空気圧測定器)を使って確認しましょう。

空気圧のチェックは、カー用品店やガソリンスタンドでも無料でできることがほとんどです。空気圧が足りない場合はすぐに充填できるので、月1回カー用品店やガソリンスタンドでチェックすることを習慣にすると安心です。

タイヤに優しい運転をする

丁寧な運転をすると、タイヤに負担がかかりにくく長持ちします。

逆に、急発進や急ブレーキ、スピードを下げずにカーブを曲がるなどすると、タイヤは摩耗してひび割れ、安全性能が低下しやすくなってしまいます。

ゆるやかに発進する、少しずつブレーキをかけるといった、タイヤに優しい運転をすると負担を抑えられるでしょう。

車から荷物を降ろして軽くする

タイヤに負担をかけないためには、必要のない荷物は車から降ろし、総重量を軽くすると効果的です。

自動車メーカーが指定する標準タイヤには、積載重量や乗車できる定員数が定められています。タイヤに負荷をかけないためにも、決められた積載重量や定員数を守るようにしましょう。

乗用車の場合は、「55kg×乗車定員数」に手荷物までが目安です。特に、キャンプ道具やゴルフバッグなど使う機会が限られているものは、必要ないときは車から降ろしておくと、タイヤのひび割れの防止につながります。

タイヤを交換するべきひび割れ(クラック)のレベル

タイヤのひび割れが深い場合は、できるだけ早く新しいタイヤへの交換が必要です。もし、ひび割れを見つけたら、ひびの深さを確認しましょう。

日本自動車タイヤ協会では、ひび割れの深さに応じて5段階のレベルを定めています。

クラックの発生レベル

レベル1・2は、表面にうっすらひびやしわが見える程度の細かい傷のため、タイヤを継続使用しても問題ありません。ひび割れが気になる場合には、水性のタイヤワックスを利用するといいでしょう。ひび割れを修復することはできませんが、表面を保護して日々が深くなるのを遅らせることができます。

レベル3・4は、タイヤの表面にうろこ状や線状のひびがはっきりとした、深さが1mm程度のひび割れのこと。タイヤは継続使用できますが、ひび割れの進行状況を日常的に確認して、走行する必要があります。

レベル5は、ひび割れが深く、タイヤ内部のコード層に達した状態のため、すぐに交換しなければなりません。継続して走行すると、低速でもバーストするおそれがあります。バーストすると命に関わる事故になるため、レベル5になったら早めの交換が必要です。

>参考:一般社団法人日本自動車タイヤ協会「タイヤ安全ニュースNo.72」

タイヤのひび割れは予防しよう

タイヤのひび割れは、タイヤの使用方法や、保管方法、経年劣化によって発生します。しかし、空気圧を適正に保ったり、紫外線から守ったりといった予防策で防ぐことが可能です。工夫してタイヤを長く利用できるようにしましょう。

もしタイヤのひび割れが深くなってしまったら、できるだけ早くタイヤを交換してください。オートバックスではタイヤ無料点検を行っています。経験豊富なスタッフがお客様のおクルマを点検いたしますので、お気軽にお問い合わせください。

オートバックスのタイヤ交換については、こちらからどうぞ。

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