タイヤ交換時のホイールバランス調整が必須である理由とその費用相場を解説

タイヤ交換やタイヤを履き替えるときに「ホイールバランス調整ってなに? どうして調整が必要なのだろう?」と思われたことはないでしょうか?

オートバックスではタイヤ交換にまつわるピット作業においては必ずホイールバランスの調整をおすすめしています。ここではホイールバランスの重要性とその費用や作業にかかる所要時間をご案内します。

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ホイールバランス調整の費用、作業時間

オートバックス各店ではホイールバランスの調整を承っています。軽自動車はもちろんSUVまで、一部の車種を除くすべての国産・輸入車に対応しています。調整価格はホイールサイズや店舗によって異なります。

費用の目安
ホイールバランス調整にかかる費用はホイールサイズによって異なりますが、以下の価格帯が目安となります。

・ホイールバランス調整【アルミホイール・スチールホイール】
1,000円〜/本

作業時間の目安

ホイールバランスは時間をかけて1本ずつ調整します。作業の所要時間の目安は以下の通りです。

・ホイールバランス調整【アルミホイール・スチールホイール】
15分〜/本
タイヤ交換やホイールバランス調整は予約が便利
オートバックスではホイールバランス調整はもちろん、タイヤ履き替え(付け替え)やタイヤローテーションなどのピット作業についてWEB予約を承っています。待ち時間を最小限にして効率的にタイヤのメンテナンスを行うことが可能です。

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そもそもホイールバランス調整とは?

走行時にタイヤ・ホイールは常に回転しています。理想的な回転体の条件に「360度すべての重さが均一であること」があります。

このことは簡単に体感することができます。まず周りに人のいないところで広げた傘の柄を持って手で回します。軸を中心にクルクルと回るはずです。次に傘の端に洗濯バサミなどで重りを付けて回します。回しにくいばかりか何も付けなかったときに比べて回転もすぐに止まってしまいます。

タイヤ・ホイールも同じように、一部の方向に重さが偏っているとスムーズに回らないばかりか回転も止まりやすくなります。このような重量の偏りをなくしてタイヤ・ホイールが滑らかに回るようにするのがホイールバランス調整です。

また、タイヤ・ホイールは接地していますので、中心から接地面までの距離が360度均一であることも大切です。
ホイールバランスの調整が必要な車種
ホイールバランスは軽自動車、セダン、ワゴン、コンパクトカー、スポーツカー、SUVなど車種を問わず必須となる調整作業です。4輪すべてのバランスを調整するのはもちろん、フルサイズのスペアタイヤなどもバランス調整をおすすめします。
ホイールバランス調整では症状が治せないケース
激しく段差を乗り越えてホイールが衝撃を受けたり、事故などによってホイールそのものに歪みが発生してしまいそのことによって走行中に振動が伝わってきたり走行安定性が損なわれてしまった場合などは、バランス調整だけでは完治できません。ホイールを交換することになります。
ホイールバランスのDIYはおすすめ?
水準器の備わったポータブルホイールバランサーなどを使って自分でホイールバランスを調整することが可能です。ただしタイヤ・ホイールのバランスには縦方向のブレと横方向のブレがあり、一般的にDIYで調整できるのは静的な状態における縦方向のみとなります。

またDIYでは正確にバランスさせることが難しいのに加え、必要以上にバランスウエイトを使ってしまうケースもあります。ホイールバランスはホイールバランサーなどが整っており、専門のメカニックが常駐しているお店で調整するのが安心かつリーズナブルです。
ランフラットタイヤのバランス調整
一般的にサイドウォールの硬いランフラットタイヤはタイヤ交換作業そのものの難易度が高いといえます。ただしホイールバランスについては一般的なタイヤと同様に調整することが可能です。
スタッドレスタイヤのバランス調整
スタッドレスタイヤはトレッドパターンのコンパウンドが柔らかく摩耗しやすい傾向にあるため、ホイールバランス調整がより大切です。

ホイールバランスの調整が必要になる要因

タイヤには重量のバラつきがあり真円ではない
タイヤは丸い形をしていますが、実は新品の状態から重量のバラつきがあり真円でもありません。

例えば、タイヤメーカーによっては新品のタイヤのサイドウォールに黄色いペイントと赤いペイントを見ることができます。黄色いペイントは「軽点マーク」とも呼ばれるマーキングでそのタイヤ個体のもっとも軽いところを示しています。また赤色のペイントは「ユニフォミティマーク」と呼ばれ、そのタイヤ個体のもっとも外周が大きくなっているところを示しています。

タイヤの内部はカーカスやベルトなどが重なり見た目以上に複雑な構造になっています。タイヤメーカーはより重量バランスや真円性に優れたタイヤの製造を目指してはいるものの、そのような理由から多少のバラつきが発生してしまいます。
重量バランスが良くないホイールを装着している
厳密にはホイールの重量バランスは均一ではありません。一部の粗悪なホイールでは重量のアンバランスが大きいものもあります。

ホイールに装着するエアバルブ(ゴムバルブ)の影響

タイヤ・ホイールに空気を充填するためのパーツがエアバルブ(ゴムバルブ)であり、ホイールにはエアバルブを取り付けなければなりません。一般的にエアバルブは数十グラムの重さがあり重量バランスに偏りをもたらすと言われます。

ちなみにタイヤに軽点マーク(もっとも軽い場所)がある場合は、エアバルブの位置と軽点マークの位置を合わせてタイヤとホイールを組み込みます。そうすることでタイヤ・ホイールの重量バランスの狂いが少なくなります。

一方、ホイールにはエアバルブを装着するための穴が空いていることでゴムバルブの重さを相殺するという見方もあります。この点についてはケースバイケースと考えるのが妥当です。
タイヤの摩耗が進んでいる
タイヤの摩耗が進むと重量バランスが狂い真円性も損なわれていきます。走行距離が伸びて経年変化のあるタイヤではホールバランスの調整が必要になります。
バランスウエイトが外れてしまった
走行中になんらかの衝撃を受けたり、保管時の不備によってごく稀にバランスウエイトが外れてしまうことがあります。こういったケースにおいてもホイールバランスを調整しなおす必要があります。

ホイールバランスの狂いによって生じる症状や不具合

ホイールバランスが狂ったまま走行するとどのような症状や不具合が現れるのでしょうか。ここでは実際に起こり得るさまざまな現象をご紹介します。

ステアリングがぶるぶると振動する
ホイールバランスの調整が十分でないまま走行すると一定の速度でステアリングがぶるぶると振動しはじめます。

これはシミー現象とも呼ばれ特に高速走行時に発生する振動は顕著で、ステアリングを握っていることが不快であるばかりでなくステアリングをとられるような感覚になり安全性が損なわれることになります。
サスペンションから伝わって車体が振動する
ステアリングでなくタイヤ・ホイールから発生した振動がサスペンションを介してボディに伝わり車が振動するようになります。このケースでも走行安定性が損なわれ走行を続けるのは危険な状態といえます。
直進安定性が損なわれる
ステアリングが振動するとともに直進安定性も損なわれてしまいます。路面の変化や段差の影響を受けやすくなり走行を続けることが困難なケースもあります。
タイヤが偏摩耗する
タイヤとホイールの重心がズレた状態で回転しているためタイヤが偏摩耗する場合もあります。タイヤを痛めてしまうことで走行性能が損なわれることになります。
タイヤの寿命が短くなる
タイヤの摩耗や偏摩耗によってタイヤ本来の寿命を短くしてしまうことになります。ホイールバランスを調整することでタイヤを正しく使い切ることが可能となり経済的です。
燃費が悪化する
ブレながらタイヤが回転するため車がスムーズに走れなくなります。この結果、走行抵抗が増えて燃費が悪化するケースもあります

ホイールバランスを調整すべきタイミング

ホイールバランスの調整はどのようなタイミングで行うべきなのでしょうか。ここでは典型的な例をご紹介します。

新しくタイヤやホイールを購入したとき
タイヤが摩耗して新しいタイヤに履き替えたとき。また新たにホイールを購入してタイヤとホイールを組み付けるときに調整します。
サマータイヤとスタッドレスタイヤを履き替えるとき
ホイールはそのままでサマータイヤとスタッドレスタイヤを組み替えるときもバランス調整します。もちろん、サマータイヤとスタッドレスタイヤにそれぞれホイールが組み込んだ状態であり特に異常を感じなければ調整の必要はありません。

ホイールバランスの調整方法

ホイールバランスにはホイールバランサーと呼ばれる専用の機械を利用します。

専用機器を利用する理由は、タイヤとホイールが実際に回転している状態、つまりダイナミックバランスをチェックして調整するためです。実際の使用状況に近いダイナミックバランスを求めることが可能となります。

一方、タイヤが回転していない状態のバランスをスタティックバランスと呼びます。

ホイールバランサーを使った調整作業の流れ

1. ホイールに歪みや凹みなど異常がないかチェックする
2. ホイールの古いバランスウエイトを取り除く
3. タイヤに傷や剥離、タイヤ溝に異物が挟まっていないかチェックする(石などが噛んでいるとバランス調整に影響)
4. ホイールバランサーにタイヤ・ホイールを固定する
5. タイヤ・ホイールサイズに合わせて設定値を入力する
6. ホイールバランサーで測定し、測定結果に応じてバランスウエイトを取り付ける
ホイールバランサーの働き
ホイールバランサーの調整項目には、以下のようなものが挙げられます。

・ウエイトマッチング:
もっともポピュラーなバランス調整方法です。ホイールの外周部にウエイトを取り付けてバランスを整えます。

・ラジアル/ラテラルマッチング:
ホイールバランスの狂いには縦方向に加え、横方向の狂いもあります。縦方向がラジアルであり横方向がラテラルです。これらの狂いを判別、調整します。

・フォースマッチング:
フォースマッチングでは、走行時に路面から受ける反力が一定になるようにタイヤとホイールを組み込むことができます。

バランスウェイトとは?

ウエイトマッチングに利用するグラム単位で成形された鉄製の重りです。バランスウェイトには主に打ち付けタイプと貼り付けタイプの2種類があります。

・打ち付けタイプ
ホイールのフランジ部分に打ち付けて固定するタイプの重りです。アルミホイール用とスチールホイール用がそれぞれあり、このタイプのメリットは固定がしっかりとしていて簡単に外れてしまわないことが挙げられます。

・貼り付けタイプ
板状の重りを両面テープでホイールの裏面に接着するタイプです。このタイプのメリットはバランスウエイト自体が目立たないので見栄えが良いことで、また打ち付けタイプが使えない形状のホイールにも使用できるといった面もあります。

ホイールバランス調整と同時に行いたいメンテナンス

タイヤローテーション
ホイールバランス調整は車からタイヤ・ホイールを外して作業しますので、タイヤのローテーションも同時に行うのが合理的です。タイヤのローテーションはタイヤの片減りや偏摩耗も防ぐとともに4輪のタイヤを上手に使い切るといったメリットがあります。
エアバルブ(ゴムバルブ)交換
タイヤ・ホイールにエアを充填するためのかな口がエアバルブ(ゴムバルブ)です。エアバルブには樹脂製のシールが使われており、使用にともなって劣化します。エアバルブ交換にはタイヤの脱着が必要になるので、タイヤを履き替えてホイールバランスを調整するときは交換をおすすめします。
窒素ガスの充填と補充
窒素ガスは空気に比べて熱をもちにくい、エア抜けしにくい、走行音が小さくなるといった特長があります。
ホイールアライメント
適正なホイールアライメントとは、タイヤ・ホイールが正しい角度で車に装着されていることを意味します。タイヤバランスと同様に、ホイールアライメントが狂っていると直進安定性や走行安定性が損なわれます。

まとめ

安全・快適なドライブのために、ホイールバランス調整がいかに大切なメンテナンスのひとつであるかご理解いただけたと思います。

オートバックスではタイヤ交換や履き替えにおいてはホイールバランスの調整をおすすめしています。タイヤ交換やタイヤの履き替え、タイヤローテーションなどはもちろん、さまざまなタイヤに関するご相談をお待ちしております。

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