エンジンオイルは少なくても多くてもNG!適正な量を守らないと起こる不具合と解決策 エンジンオイルは少なくても多くてもNG!適正な量を守らないと起こる不具合と解決策

エンジンオイルは少なくても多くてもNG!適正な量を守らないと起こる不具合と解決策

エンジンにとってエンジンオイルは欠かせないものです。
エンジン内を満たすようたくさんオイルが入っていたほうがベターと思われるかもしれません。しかし、エンジンオイルは少ないのはもちろんのこと、多く入れすぎてもNGなのです。
ここではエンジンオイルを適正量入れる大切さと、適正な量を守らなかったときのデメリットなどを紹介します。

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エンジンオイルの適正量とは?

車種や搭載されるエンジンによって異なる
エンジンの内部は常にエンジンオイルで潤滑されています。
ポンプで圧送されたオイルはエンジン各部に届けられ、オイルフィルターを通してオイルパンに戻ってきます。そのような流路にあるエンジンオイルの総量(=必要なオイルの量)は、車種やエンジンの排気量によって異なります。大排気量の車は多く、軽自動車は少ない傾向にあります。
以下は必要なエンジンオイル量の例です。※国産車

・排気量4.6LのV8エンジン:7.1L(オイルのみ交換)
・排気量2.0Lの直4エンジン:3.9L(オイルのみ交換)
・排気量0.66Lの直3エンジン:2.4L(オイルのみ交換)

オイルフィルター交換でオイル交換の必要量が異なる

エンジンオイル交換に必要なオイル量は、オイルのみを交換する場合とフィルターも同時交換する場合で異なります。オイルフィルター(オイルエレメント)も同時交換する場合は、必要なオイルの量が多くなります。

・排気量4.6LのV8エンジン:7.5L(オイルフェイルターも交換)
・排気量2.0Lの直4エンジン:4.2L(オイルフィルターも交換)
・排気量0.66Lの直3エンジン:2.6L(オイルフィルターも交換)
オイルクーラーなどを取り付けた場合は必要量が増える
エンジンチューニングのためにオイルクーラーを取り付けた場合は、必要なエンジンオイルの量が増えます。
ごく稀なケースではありますが、中古車を購入したらオイルクーラーが付いていたということもありえます。スポーツカーなどを好まれるドライバーは覚えておくとよいかもしれません。
エンジンオイル適正量の調べ方
乗っている車のエンジンオイルの適正量は次のように調べます。

■ディーラーやメーカーサイトでチェックする
取扱説明書がない場合はディーラーなどの販売店、もしくはメーカーによってはウェブサイトで確認することができます。
■オートバックスで相談する
オートバックスではエンジン形式や年式から必要なエンジンオイル量をアドバイスさせていただきますので、お気軽に店頭でご相談ください。

エンジンオイルの量をチェックする方法

エンジンが正常な状態であっても、オイルは走行によって減るものです。これはピストンリングとシリンダーの間から、燃焼室に入るエンジンオイルが燃料とともに燃やされるからです。
そのため、エンジンオイルの量は定期的にチェックする必要があります。その手順をご紹介します。

チェックに必要なものを揃える

ゴム製手袋
万が一、高熱のオイルが軍手に滲みると火傷をする可能性があります。すぐに拭えるゴム素材のものがおすすめです。

ペーパータオル
オイルを吸っても破れにくい不織布が便利です。家庭でお使いのキッチンペーパーなどで代用が可能です。

エンジンオイルが適正量より少ないと?

エンジンオイルが足りないまま走行を続けると次のような症状やトラブルが現れることがあります。

騒音や振動が大きくなる
エンジンが発生するノイズが大きくなるとともに、振動も大きくなります。運転していて不快な状態です。
オーバーヒートの原因になる
エンジンオイルにはエンジンを冷やす役割もあります。エンジンオイルが不足しているとエンジンが過熱しやすくなり、過熱したエンジンはオーバーヒートしやすくなるばかりか、エンジンオイルの油温が上がってしまうことで悪循環となります。
エンジンにダメージを与える
エンジン各部が潤滑されないことによって摩耗が進みます。ただちに不具合となって現れない場合であっても、長期的に見ればエンジンにダメージを与える結果になります。
性能が低下する
燃費が悪くなったり、加速やレスポンスが鈍くなります。

エンジンオイルが少ないときの対処方法

エンジンオイル交換で適量にするか、オイルを注ぎ足す
エンジンオイルを交換、またはエンジンオイルを注ぎ足します。エンジンオイルを足す場合は入れすぎないように注意します。またエンジンオイルの減りが早いと不安に感じたら、エンジンオイルが漏れていないかディーラーや販売店などでチェックしてもらいます。

エンジンオイルが適正量より多いと?

エンジンオイルが少なくなるとさまざまな不具合がありますが、とはいえ「多めに入れておこう」というのもNGです。その理由は次のようなものです。

エンジンが吹け上がりにくく加速も鈍る
クランクシャフトの下にはオイルパンがあります。エンジンオイルを入れすぎると油面が上昇して、クランクシャフトの回転に抵抗が生まれます。この結果、エンジンが回りにくい状況になってしまいます。
燃費が悪くなる
エンジン内部の抵抗が増えることで、燃費が悪化します。

マフラーから白煙が出る

入れすぎたエンジンオイルが燃焼室に入ってしまうと、オイルが大量に燃やされることでエキゾーストマフラーから白煙を吹くようになります。同時に、ガソリンエンジンであればスパークプラグの先端もオイルに浸かってしまうことで、正しく着火されないようになります。
スロットルやエアクリーナーなどにオイルが回ってしまうことがある
エアクリーナーやスロットルボディなどにもエンジンオイルが侵入してしまいます。

エンジンオイルが多いときの対処方法

DIYでも抜くことができる?
エンジンオイルを抜くにはドレンボルトから抜くことになります。
入れすぎたオイルの量だけをドレンボルトから抜き取るのは難易度が高いため、一旦エンジンオイルの全量を抜いてから、適切な量だけを再びエンジンに戻すようにします。
つまりエンジンオイルの一部を抜くことは、実質的にエンジンオイル交換と同じ作業を行うことになります。エンジンオイル交換には工具やジャッキ、容器などが必要となりますので、普段からDIYでエンジンオイルを交換されているドライバーでなければ効率が悪く経済性にも劣ります。
カー用品店やディーラーで抜いてもらう
入れすぎてしまったエンジンオイルは、カー用品店やディーラーで抜いてもらうようにします。ただし前回のエンジンオイル交換から6ヶ月以上、もしくは走行距離が5,000km以上伸びている場合は、エンジンオイルを抜くよりもエンジンオイル交換がおすすめです。ターボエンジン搭載車やシビアなコンディションでお乗りの車では、3ヶ月もしくは走行距離2,500kmでの交換がベターです。また、エンジンオイル交換2回につき1度はオイルフィルターも交換するようにします。

オートバックスならエンジンオイル交換の予約が可能

オートバックスではエンジンオイルの交換がWEBで予約できます。
予約によって待ち時間が最小限になるのはもちろん、専門スタッフがお車に最適なエンジンオイルの量やグレード、銘柄選びなどさまざまな角度からサポートいたします。

エンジンオイル交換の上抜きと下抜きとは?

エンジンオイルの抜き方には「上抜き」と「下抜き」があります。ここではそれぞれのメリットとデメリットを紹介します。
オートバックスでは、お車に合わせて最適な交換方法を実施しています。

エンジンオイルの上抜きとは?
オイルレベルゲージの挿入口から古いエンジンオイルを吸い出す方法です。
上抜きのメリットとデメリットとは?
上抜きのメリットはエンジンオイル交換の作業工程が少ないことがあります。
作業が少ないだけにトラブルも少なくなり、車をジャッキアップする必要もありません。作業時間が短縮できるほか、車体の下に潜り込む必要がないため、より安全性が高いとも言えます。もちろん下回りをチェックするためにジャッキアップすることは間違いではありません。
一方、デメリットはオイルチェンジャーと呼ばれる専用の機械が必要となることです。
エンジンオイルの下抜きとは?
エンジン下部にあるドレンから古いエンジンオイルを抜く方法です。
下抜きのメリットとデメリットとは?
下抜きのメリットは、エンジンオイル交換と同時に下回りの点検なども行えることです。デメリットは車体のジャッキアップが必要となるなど手間がかかることです。

まとめ

エンジンオイルはエンジンにとって欠かせない存在です。同時に、その量は多くても少なくても弊害のあることがわかります。
エンジンオイルは入っていればよい…のではなく、正しい量が入っていることが重要です。もちろん劣化したエンジンオイルはエンジンの性能を維持できないばかりか、エンジンにダメージを与える可能性もあります。
定期的なエンジンオイル交換で安心・安全なドライブを楽しみましょう。

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