タイヤの残り溝が少ないと危険!リスクと交換時期の目安を解説

車のタイヤは消耗品であり、走行すればするほど摩耗していき、溝が浅くなっていきます。では、タイヤの残り溝が少ない状態になると、車の運転にどのような影響が出るのでしょうか。

この記事では、タイヤの残り溝が少ないときに起きるリスクや適切な交換時期の目安、溝の種類と目的のほか、タイヤを長持ちさせる方法について解説します。

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タイヤの残り溝が少ないとどうなる?

タイヤの残り溝が少ないと、タイヤ本来の安全性能を保てなくなるだけでなく、車検にも通らなくなります。ここでは、タイヤの残り溝が少ないと起きることについて解説します。

残り溝が1.6mm未満は車検不合格になり公道を走れなくなる

タイヤの残り溝が1.6mmを下回ると、車検で不合格になります。

道路運送車両の保安基準第9条に「自動車の空気入ゴムタイヤは、堅ろうで、安全な運行を確保できるものとして、強度、滑り止めに係る性能等に関し告示で定める基準に適合するものでなければならない」と明記されています。この告示で定める基準が残り溝1.6mmであり、1.6mm未満は整備不良車と扱われるのです。

車検に通らなければ、公道走行はできません。仮にタイヤの残り溝1.6mm未満の普通車で公道走行すると、違反点数と反則金を科される可能性があります。

なお、オートバックスでは安全を期して、タイヤの残り溝が2mm以下の場合、交換をおすすめしています。

制動距離が延びて安全に止まれなくなる

タイヤの残り溝が少ないと、車がブレーキをかけてから止まるまでの制動距離が延び、交通事故のリスクが高まります。これは、特に雨の日に顕著です。

タイヤの溝にはいくつかの目的があり、ひとつは、タイヤと路面のあいだの水を排出するためにあります。残り溝が少なくなると排水性が低下するため、車が滑りやすくなるのです。

タイヤは新品時には約8mmの溝がありますが、残り溝が4mm程になると制動距離が大幅に延びるといわれています。

雨中の高速走行でハイドロプレーニング現象を起こすおそれがある

残り溝が少ないタイヤは、水の上に浮くハイドロプレーニング現象が起きる可能性が高まります。

タイヤの溝は、路面とのあいだにある水をかき出してくれる重要な機能を持っています。残り溝が少ない状態で雨の日に高速走行すると、この排水が追い付かなくなってしまうのです。

排水が追い付かない状態は、タイヤと路面とのあいだにできた水膜の上で車が浮いた状態です。ハイドロプレーニング現象が発生すると車は急に制御不能となり、交通事故を引き起こしかねません。

タイヤの適切な点検・交換時期

タイヤの残り溝が少ない状態を回避するには、適切なタイミングで点検・交換する必要があります。ここでは、タイヤの適切な点検・交換時期を解説します。

3年または30,000kmを目安に点検する

タイヤは、3年または30,000kmを超えると、交換時期が近づきます。

車の走行距離や使用環境によっては、この期間・距離に達していなくても、摩耗や劣化が進んで交換が必要なこともあります。

タイヤを含めた車の点検を定期的に行うことによって、早い段階でタイヤの摩耗や劣化を発見できるでしょう。

タイヤ交換は3~5年前後を目安にする

ゴム製品であるタイヤは、製造年月日から5年以上経過するとゴムが劣化し、柔軟性を失います。

5年以上経過したタイヤは、残り溝の有無にかかわらず、性能が低下している傾向があるのでタイヤチェックをおすすめします。

スリップサインやひび割れなどが出ていたら3~5年を待たずに交換する

タイヤの溝には、摩耗度合いを示す「スリップサイン」と呼ばれる目印がついており、これが露出すると交換が必要です。

タイヤのスリップサインは、ほかの溝の底部分より1.6mm盛り上がっているのが特徴で、トレッド面(接地面)のゴムが摩耗すると、この突起部分が姿を表します。つまり、「スリップサインが出た」とは、残り溝が1.6mm未満になったサインなのです。

また、タイヤのひび割れや傷などがある場合も、タイヤのゴムや内部の機能が低下している可能性が高く、交換したほうがいいと判断できます。

タイヤのスリップサインについては、下記の記事もご覧ください。

>タイヤのスリップサインの見方とは?タイヤ交換の判断基準も紹介

タイヤの溝(トレッドパターン)の種類

タイヤの接地面(トレッド面)に刻まれている複雑な模様のような溝のことを「トレッドパターン」といいます。トレッドパターンは走行目的によって模様が異なります。ここでは、トレッドパターンの種類について解説しましょう。

なお、乗用車のタイヤは、これらのトレッドパターンの要素を組み合わせて作られています。

リブ型トレッドパターン

リブ型トレッドパターン
タイヤの進行方向に向かって縦に刻まれたトレッドパターンは「リブ型」といいます。リブ型は主に舗装された道を走る乗用車のタイヤに使用されるものです。

操縦性や安定性が高かったり、転がり抵抗やノイズが少なかったりといった特徴があり、舗装路では最もバランスがとれたトレッドパターンといえます。

ラグ型トレッドパターン

ラグ型トレッドパターン
タイヤのほぼ直角方向に溝を刻んでいるトレッドパターンは「ラグ型」といい、車の駆動力や制動力、牽引力が確保できます。

主にトラックや建設車両などに使用され、悪路での駆動力や制動力、牽引力に貢献しています。

リブラグ型トレッドパターン

リブラグ型トレッドパターン
リブ型とラグ型の両方の性能を併せ持つのが「リブラグ型」です。舗装路と悪路いずれの走行にも適したトレッドパターンです。

ブロック型トレッドパターン

ブロック型トレッドパターン
ブロック(塊)で構成されたトレッドパターンが「ブロック型」です。

ブロック型はスタッドレスタイヤやオフロード用のタイヤとして使われています。氷雪路やぬかるんだ道などにおける駆動力や制動力が高いのが特徴です。

タイヤを長持ちさせる方法

タイヤの残り溝を管理する以外にも、タイヤの性能を保つための方法はいくつかあります。ここでは、タイヤを長持ちさせる方法として、タイヤ本体に関してできることについて見ていきましょう。

タイヤをローテーションする

タイヤローテーションとは、タイヤの摩耗を均等にするために、定期的にタイヤの位置を前後左右で入れ替える作業です。タイヤローテーションを行うことにより、特定のタイヤに起きる偏摩耗を抑制できます。

適正空気圧に保つ

適正な空気圧を維持することで、タイヤの交換時期を延ばすことができます。

タイヤの空気圧が不足していたり、あるいは過度に入っていたりすると、燃費が悪くなったり、摩耗が早くなったりするので注意が必要です。また、ハイドロプレーニング現象などのリスクを軽減するためにも、空気圧管理は不可欠です。

適切な環境で保管する

タイヤにとって、高温や直射日光(紫外線)のほか、油・ストーブなどの熱源は大敵です。これらは、タイヤのゴムを劣化させる原因となるからです。また、タイヤを雨ざらしにしておくのも、タイヤの形を保つための内部の補強材である「タイヤコード(スチールコード)」がさびる原因となります。

タイヤは冷暗所でカバーをかけて保管すると、長持ちにつながります。適切な保管がされたタイヤは、3年間性能をキープできるということがタイヤメーカーの実験結果でわかっています。タイヤはできるだけ適切な環境で保管しましょう。

日常的に点検する

運転前にタイヤの溝の深さやひび割れ、傷などのダメージを定期的にチェックすることで、問題を早期に発見できる可能性が高まり、結果としてタイヤを長く使えるようになります。

特に冬場のスタッドレスタイヤは、適切なチェックが安全運転のキーポイントとなるでしょう。

タイヤを長持ちさせるための車の運転・メンテナンス

タイヤの交換時期を延ばすためには、タイヤ自体のケアやチェックだけでなく、日々の運転などにも関係します。ここでは、タイヤを長持ちさせるための運転やメンテナンスについて解説します。

丁寧な運転を心掛け、急ハンドルや急発進・急ブレーキを控える

車の丁寧な運転で、タイヤは長持ちします。反対に、急ハンドルや急アクセル・急ブレーキなど、タイヤへの過度なストレスは交換時期を早める原因になります。

滑らかな加速や減速などを心掛けることで、タイヤの摩耗を抑えられるようになるはずです。

過積載を避ける

車のトランクなどにたくさんの荷物を積む過積載状態が続いていると、タイヤに過度な負荷がかかります。また、片側だけに偏った荷物の積み方も、タイヤにダメージを与える可能性があります。

車にたくさんの荷物を載せたまま走れば燃費も悪化するため、搭載する荷物は必要最小限にしておくことをおすすめします。

ホイールアライメントを調整する

車にタイヤを取り付ける際の角度を適正な状態に調整することを、「ホイールアライメント調整」といいます。ホイールアライメントがずれていると、タイヤが偏摩耗したり、直進性が悪化したりとデメリットが大きくなります。

定期的にカー用品店などでホイールアライメントをチェックし、調整することでタイヤを守ることができるでしょう。

タイヤの日常的なメンテナンスをオートバックスで行おう

車のタイヤは、新品購入から慣らしを経た時期に最も高い性能を発揮しますが、消耗していく部品です。溝の深さやひび割れ、傷など、さまざまなポイントを定期的にチェックしていく必要があります。

日常のメンテナンスを自分ではできなかったり、チェックに不安があったりする場合は、オートバックスに在籍するプロの整備スタッフに任せるのがおすすめです。オートバックスでは、いつでも無料でタイヤ安全点検を行っています。タイヤ交換を最適な時期に行うためにも、ぜひオートバックスをご利用ください。

また、パンクやバーストなど、突然のタイヤトラブルに対応する「あんしんタイヤ補償」もご用意しています。オートバックスではタイヤ購入時にあんしんタイヤ補償に加入していると、1本だけパンクしたときでも、限度額内であれば無料で新品タイヤ4本に交換します。

安全・安心なカーライフのために、オートバックスのタイヤ安全点検と、タイヤ購入時はあんしんタイヤ補償の加入をご検討ください。

オートバックスのタイヤ交換とあんしんタイヤ補償については、こちらからどうぞ。

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