スタッドレスタイヤを夏も使うのはNG?タイヤの寿命への影響やリスクを解説

スタッドレスタイヤを履いたままにして、夏場も走行するのはとても危険です。雪の季節が終わったら、すぐにサマータイヤ(夏タイヤ)に履き替えなければなりません。

しかし、なぜ夏にスタッドレスタイヤのまま走行したら危険なのか、ご存じではないドライバーも多いのではないでしょうか。

この記事では、スタッドレスタイヤを夏に履き続けてはいけない理由や、夏も履いたままにしてしまうよくある理由のほか、交換のタイミングなどについて解説します。

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スタッドレスタイヤを夏も履くことは危険

スタッドレスタイヤは、「凍結した路面」や「雪が積もった路面」でも安全に走行するためのタイヤです。雪や凍結した路面といった利用環境を想定して設計されたタイヤのため、夏の走行には適していません。

夏にスタッドレスタイヤを履き続けると、バーストしやすくなったり、ブレーキが効きにくくなったりするおそれがあります。

スタッドレスタイヤはサマータイヤよりもやわらかいゴムでできていることから、夏の熱い路面で走行するとタイヤが摩耗しやすくなります。そのため、夏に走行を続けるとタイヤの寿命が短くなり、新しいタイヤへの交換時期が早まってしまいます。

スタッドレスタイヤを夏も履いたままにしてしまう理由

凍結した路面で走行するためのスタッドレスタイヤですが、なぜ夏も履いたままにしてしまうのでしょうか。ここでは、よくある理由を5つご紹介します。

「スタッドレスタイヤを一年中履いても構わない」と思っている

ドライバーの中には、夏にスタッドレスタイヤのままで走行しても問題ないと思っている人もいると思います。

もちろん同じタイヤなので、夏でも走行自体は可能です。自宅周辺を走行する程度であれば、夏にスタッドレスタイヤを履き続けても、その危険性に気づきにくいでしょう。そのため、「夏でも大丈夫」という誤解につながるのかもしれません。
交換するのを忘れる
サマータイヤに履き替えることを、忘れている場合もあります。雪がよく降る地域に住んでいる人は、タイヤの履き替えが習慣になっているので忘れにくいですが、雪があまり降らない地域の人は、スキーやスノーボードといったレジャーから帰ってきて、タイヤの履き替えを忘れやすい傾向があります。

そのほか、「まだ使用すると思っているうちに、交換するのを忘れていた」「店舗に予約しようと思ったまま忘れていた」など、さまざまなケースがあるでしょう。特に楽しいレジャーの後は、タイヤ交換への優先順位が下がりやすいことが原因かもしれません。

車検不合格や交通違反にならないから

夏にスタッドレスタイヤで走行したからといって、車検で不合格になったり、交通違反になったりすることはありません。つまり、スタッドレスタイヤを履き続けて夏に走行していても、誰からもとがめられることがないのです。

これがスタッドレスタイヤをサマータイヤに履き替える意識が薄くなりやすく、そのまま走行してしまうことにつながります。

日常的な点検・メンテナンスをしていないから

日常的にタイヤの点検・メンテナンスをしていないことも、交換を忘れてしまう原因です。日頃から乗車前にタイヤを目視で確認したり、カー用品店などで無料点検を依頼したりしていると、サマータイヤに履き替えていないことに気づきやすいはず。

「うっかり忘れてしまう」ことは、誰にでもよくあること。しかし、日常的にタイヤの点検をしていれば、履き替えをしていないスタッドレスタイヤのことを思い出せるのです。

スタッドレスタイヤは高価で、交換も手間だから

スタッドレスタイヤは、基本的にサマータイヤに比べて高価です。そのため、できるだけ長く履き続けたいと考えるケースもあります。

これは、雪があまり降らない地域の人によくある考え方で、スタッドレスタイヤは高価な割に活躍する期間が短いため「もったいない」気持ちになるからでしょう。

また、タイヤの履き替えを自分でしている場合は、ある程度の時間を確保する必要があり、手間がかかります。店舗に依頼する場合も、予約をしたり、店舗に車を持っていくのがおっくうになることも原因のようです。

スタッドレスタイヤを夏も履き続けるとどうなる?

冬期に安全に走行するためのスタッドレスタイヤですが、夏でも安全に走行できると誤解されている人もいるようです。では、冬用のスタッドレスタイヤを夏まで履き続けると、どのようなことが起こるのでしょうか。
タイヤバーストの危険性が高まる
スタッドレスタイヤは、サマータイヤに比べてやわらかいゴムでできているため、夏にスタッドレスタイヤで走行すると、バーストする危険性が高くなります。

高温の路面をやわらかいゴムのタイヤで走行すると、変形してタイヤに負担がかかり発熱しやすくなり、バーストする可能性が高くなるのです。また、タイヤに傷があったり、高速走行をしたりするとバーストの危険性はさらに高まります。
燃費性能が悪化する
燃費性能が悪化することも、スタッドレスタイヤで夏に走行するのが向かない理由です。スタッドレスタイヤがサマータイヤよりやわらかいゴムを利用しているのは、雪道での接地面積を広くしてグリップ力を高めることが目的です。

タイヤの接地面積が広くなると、タイヤはより抵抗を受けることになります。つまり、走行時により大きなエネルギーが必要になるのです。

雨の高速道路路面でスリップしやすくなる

スタッドレスタイヤで雨の高速道路を走行すると、スリップしやすくなります。スタッドレスタイヤには凍結した路面でタイヤと氷のあいだの水分を吸い込み、路面との密着度を上げる仕組みがあります。これにより、雨の路面では大量に水を吸い込んでしまい、スリップしやすくなってしまうのです。

また、タイヤには、雨などの水を排出するための溝があります。スタッドレスタイヤはゴムがやわらかく、水圧に負けて変形して排水があまりできなくなってしまうのもスリップしやすい原因です。

雨の路面では、スタッドレスタイヤは「吸水」し、さらに「水を排出できない」状態です。この状態では濡れた路面からタイヤが浮いてしまい、さらにハンドル操作が効かなくなる「ハイドロプレーニング現象」が起こってしまいます。特に、高速道路ではハイドロプレーニング現象が起きやすいため、注意が必要です。
走行中のノイズ(騒音)が大きくなる
走行時にはタイヤからノイズ(騒音)が発生しますが、これはスタッドレスタイヤに刻まれた溝が原因。タイヤの溝は地面と接すると管のようになり、管のような箇所に空気が入ることでノイズが発生するのです。
スタッドレスタイヤはサマータイヤよりも、溝が多いのが特徴。そのためスタッドレスタイヤは、ノイズが大きくなるのです。

ブレーキが効きにくくなる

ブレーキが効きにくくなることも、スタッドレスタイヤを夏に利用しないほうがいい理由のひとつです。
ゴムがやわらかいため、ブレーキをかけてから停車するまでの「制動距離」がサマータイヤよりも長くなるのがその理由です。スタッドレスタイヤはグリップ力に優れているものの、乾いた路面ではそのグリップ力を発揮しづらいのです。

スタッドレスタイヤを買い換えるタイミング

スタッドレスタイヤを交換すべきタイミングは、使用開始から約3~4年といわれています。走行方法や保管方法などによって、タイミングは大きく異なります。

下記のような場合には、すみやかにスタッドレスタイヤを交換することをおすすめします。
タイヤのゴムが硬くなった
スタッドレスタイヤはゴムが硬くなったら寿命といえます。スタッドレスタイヤは、サマータイヤに比べてゴムがやわらかいのが特徴です。タイヤが雪や氷の接地面をつかむグリップ力を高めるためですが、ゴムは経年劣化により徐々に硬くなっていきます。ゴムが硬くなるとグリップ力は弱まり、スタッドレスタイヤ本来の性能を発揮しづらくなります。

タイヤの表面にひび割れや傷がある

スタッドレスタイヤにひび割れや傷が見つかったら、交換が必要になっている可能性があります。特に、細かいひび割れがつながって大きくなっている場合や、内部に到達する傷がある場合にはすぐに交換が必要です。
タイヤの溝が新品から50%摩耗した
スタッドレスタイヤは、溝の深さが50%以下になるとタイヤの交換が必要です。その判断には、「プラットフォーム」といわれるタイヤの摩耗を知らせるギザギザの目印をチェックします。プラットフォームは新品の状態から50%摩耗すると出てくるので、タイヤ交換の目安になります。

プラットフォームがわからない場合は、100円玉で確認しましょう。タイヤの溝に100円玉を「1」の数字のほうから差し込み、「1」の文字が見えると溝の深さが50%以下になった目安です。

スタッドレスタイヤを長持ちさせる方法とは?

一度購入したスタッドレスタイヤは、できるだけ長く利用したいものです。日頃から下記のような点に気をつけていれば、長持ちさせることが可能になるはずです。

<スタッドレスタイヤを長持ちさせるコツ>
・日常的な点検を行う
・適正な空気圧を保つ
・タイヤをローテーションさせる
・適切な環境で保管する
・夏場には使用しない
・タイヤに優しい運転を心掛ける

スタッドレスタイヤの寿命については、下記の記事もご覧ください。

>スタッドレスタイヤの寿命は何年?交換時期の見分け方と長持ちのコツ

オートバックスでタイヤ交換して、安全・安心なカーライフを

スタッドレスタイヤを夏まで履き続けると、ブレーキが効きにくくなったり、バーストするリスクがあったりして、とても危険です。雪の季節が終わったら、必ずサマータイヤに履き替えましょう。

オートバックスでは、プロのスタッフが丁寧にタイヤの交換を行っています。また、季節によってタイヤを交換するのが面倒な場合には、オールシーズンタイヤもおすすめです。オートバックスでは、オールシーズンタイヤも豊富に取り揃えております。タイヤ交換の作業をプロに依頼したいときには、ぜひオートバックスにお問い合わせください。
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