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タイヤの片減りとは?原因と対処法を解説

タイヤはゴムでできた消耗品です。走行するのにともない、接地部分が徐々に摩耗して寿命を迎えます。タイヤは車の消耗部品の中で最も高価なパーツのひとつなので上手に使い切りたいところです。ところがタイヤに片減りと呼ばれる偏摩耗が発生すると、タイヤ本来の寿命を使い切ることなく使用の限界を迎えてしまうことがあります。これは非経済的です。片減りが発生する原因とその予防策を理解して、上手に維持費を抑えましょう。

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タイヤの片減りとは

トレッドが偏った減り方をすること?
タイヤの片減りとは偏摩耗のことです。接地面であるトレッドが均一に減るのではなく、偏って減ることを指します。片減りそのものは珍しいことではありませんが、極端に偏った減り方をすると、安全性や快適性が損なわれたり本来の寿命よりも早くタイヤをダメにしてしまうといったデメリットがあります。

タイヤの片減りが発生する原因

片減りが発生する理由にはさまざまな原因があります。

空気圧の調整を怠った場合
定期的に空気圧を正しい値に調整することをしなかったり、調整そのものを怠ったりすると、片減りが発生する原因になります。正しいタイヤの空気圧は運転席のドアを開けたところにある空気圧ラベルを参照します。また、グローブボックスに備え付けられた取扱説明書にも記載されています。タイヤの空気圧は何もしないでも1ヶ月で5~10%ほど低下すると言われています。仮に3ヶ月放置すると本来の値より15~30%も低いといったことになりかねませんので、最低でも1ヶ月に1度はチェックしましょう。
激しくロールするような運転をした場合
曲がり角や峠道のワインディングロードなどで、十分に減速せず車体が大きく傾くような運転をすると片減りの原因になります。また、サーキットなどでスポーツ走行を行った後は、必ずタイヤの摩耗や損傷をチェックする必要があります。
サスペンションに異常がある場合
サスペンションはタイヤを支えるとともに、進行方向や地面に対してタイヤの向きを決めています。タイヤの向きを決める設定のことをアライメントと言い、このアライメントが狂うとタイヤの片減りを引き起こしてしまいます。
過積載で常に車体が沈んだ状態で走行を繰り返した場合
サスペンションが正常であっても、過積載などで車体が沈んだ(サスペンションが縮んだ)状態で繰り返し走行を続けた場合も片減りが発生しやすくなります。

タイヤの片減りの種類

タイヤの片減りにはいくつか種類があります。お乗りのお車のタイヤが片減りしている場合、タイヤのどの部分が主に減っているのかをチェックすることで原因を推察することができます。
タイヤの外側が摩耗するケース
トレッド面の外側ばかりが減っている片減りを外側摩耗とも言います。原因としては、激しい衝撃をともなうような運転を続けていたり、サスペンションのアライメントが狂っていることが挙げられます。
タイヤの内側が摩耗するケース
トレッド面の内側ばかりが減っていることを内側摩耗とも言います。主な原因としてはサスペンションのアライメントが正しくないことが考えられます。例えばカスタマイズなどで車高を低くした場合、アライメントを適正に調整し直さないと、車を正面から見たとき両タイヤの向きが「ハ」の字のようになります。これをネガティブキャンバーといい、内側減りを引き起こす原因になります。タイヤの内側なので気付きにくく、片減りが進行してしまいやすいのがこのケースです。

また、過積載などによって発生しがちな片減りも、この内側が摩耗するパターンです。
タイヤの両肩が摩耗するケース
タイヤのトレッドのうち、外側と内側の両肩が著しく減っているケースです。タイヤの空気圧が低いまま走行を続けていると、このような症状が起こりやすくなります。というのも、タイヤの両側は車重を支える役割を担うことから剛性が高くなっています。空気圧が低くてもタイヤの両側はセンター部分に比べると変形量が少なく、しっかりと路面に接地しています。このことから両肩の摩耗が早くなってしまいます。
タイヤの中央が摩耗するケース
タイヤの両肩が偏摩耗するのに対して、トレッドのセンター部分の摩耗が目立つことをセンター摩耗と言います。タイヤの空気圧が高すぎると、タイヤが膨らみすぎてセンター部分しか接地しなくなります。このことからタイヤ中央の片減りが進みます。

タイヤが片減りするとどうなる?

タイヤが片減りすると非経済的であるほか、次のような弊害もあります。
すり減ったタイヤ

片減りが著しいタイヤは車検に通らない

タイヤにはタイヤの寿命を示すスリップサインが設けられています。スリップサインとはトレッドの残り溝の深さが1.6mmであることを知らせるもので、このサインがひとつでも出てしまうとそのタイヤを使用してはいけないことになっています。これは法律に定められており、違反すると整備不良になるほか、そのままでは車検に合格することができません。
走行安定性が損なわれる
著しく片減りしたタイヤは道路の溝にハンドルを取られやすくなるなど、直進安定性が損なわれることがあります。また、溝が少ない状態では雨の高速道路でハイドロプレーニング現象が起きやすくなります。ハイドロプレーニング現象とは、タイヤと路面の間に水の膜ができてしまい、ステアリングやブレーキが利かない状態のことをいいます。トレッドの残り溝が少なくなるとタイヤの排水性能が落ちて水の膜ができやすくなります。

タイヤの片減り対策とは

タイヤ交換
タイヤの片減りはデメリットしかありません。丁寧なドライビングを心掛け定期的にエアチェックするなど、片減りが進行しないよう配慮しましょう。また、次のような方法でも片減りを抑えることができます。
定期的にタイヤのローテーションをする
タイヤの片減りを完全に解消することは現実的ではありませんので、ある程度は許容範囲として見るべきですが、タイヤを定期的にローテーションすることで抑制することができます。タイヤは車のどの位置に装着されているかによって摩耗の度合いが異なります。例えばFF(全輪駆動)の車であれば前輪が舵取りも駆動も担うので、どうしても前輪の負担が大きくなりがちです。摩耗しやすくなります。ローテーションは、前後のタイヤを入れ替えることでタイヤをなるべく均等に使い切るためのメンテナンスです。

これは偏摩耗の分散に対しても効果があります。タイヤのローテーションは走行距離5,000kmに一度をおすすめします。また、タイヤローテーションの工賃は1回2,200円~です。
空気圧が低下しにくい窒素ガスを充填する

まとめ

接客シーン
タイヤの片減りにはいくつも種類があり、それぞれ発生する原因が異なります。片減りを予防するには定期的なタイヤ自体のチェックと空気圧チェックが欠かせません。また、タイヤの内側ばかりが減ってしまうケースでは、外観からはわかりづらく、うっかり片減りしているのを見過ごしがちです。

オートバックスにご来店いただければタイヤの内側はもちろんのことタイヤの減りを丁寧にチェックさせていただきます。タイヤのコンディションに不安を抱えていたりお悩みがあれば、お近くのオートバックス店頭にてお気軽にスタッフまでお声がけください。

画像参考元:株式会社ブリヂストン
画像参考元URL:https://tire.bridgestone.co.jp/about/maintenance/friction/

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