ユーザー車検とは?やり方と費用、メリット・デメリットを解説!
ユーザー車検にチャレンジしたいけど難しそう。そもそもお得なのかどうかわからない…。そんな方のために、ユーザー車検の実践方法をご紹介しつつ、ユーザー車検にまつわる疑問を解消します。
※少しでも不安な方はプロのお店にお願いすることをおすすめします。
ユーザー車検のメリットとは?
ユーザー車検とは、お乗りの車を使用者(ユーザー)が陸運支局の検査場に自ら持ち込んで継続検査(車検)を受けることです。メリットとしては車検に関する出費の一部を抑えられることが挙げられます。
ユーザー車検のデメリットとは?
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ユーザー車検は手続きが煩雑です。せっかく覚えたとしても2年後の車検にはもう一度調べ直すことになるほどで、面倒に感じられます。また、時間に余裕があって日程に融通がきく状況でないと、費用の面でも手間の面でも結局のところお店に任せればよかった…ということにもなりかねません。
ユーザー車検の大切なポイント 「車検」と「点検整備」は違うもの
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ユーザー車検をスムーズに行う上でまず整理しておきたいのは、「車検」と「点検整備」は違うものであるということです。一般のお店に出せば車検(自動車検査登録制度における継続検査)と点検整備(12ヵ月や24ヵ月ごとの法定点検整備)を行ってくれるので、ユーザーとしては両方をひとくくりにして混同しがちですが、ユーザー車検においても検査と整備の両方が必要になります。
ユーザー車検の手順
ではユーザー車検の手順を追ってみましょう。
- ユーザー車検の予約(アカウント登録)
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管轄の運輸支局のサイトを訪ねると「ユーザー車検予約専用ホームページ」(自動車検査インターネット予約システム)の案内があります。操作ガイドに従ってアカウント登録後ログインをして必要な事項を入力します。その後送られてきたメールで本登録を済ませるとIDが発行されます。このIDは予約システムを利用するのに必要となります。
- ユーザー車検の予約(日程を予約する)
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ログイン後メニューから「検査の予約」を選び、検査場(実際に行く検査場)、検査種別(継続検査など)、検査車種(普通車など)を選択します。続いて予約する日と時間帯を決めます。予約はおよそ2週間前から可能ですが、ここで大切なポイントは検査を受けられるのは平日であるということです。万一車検に不合格になった場合、その理由によっては整備が必要になりあらためて平日に検査を受け直すことになるため、平日の時間確保が難しい場合はお店に車検を任せることも検討しましょう。
ちなみに、ユーザー車検の手順の最初にこの「予約」から紹介するのには理由があります。時期によっては検査場が混んでいて予約枠が埋まってしまっていることもあるからです。予約は後になって変更することもできるので、まずは希望の日程をおさえておくことをおすすめします。ただし、予約したまま検査場に行かないといったことを繰り返すと予約できなくなる恐れがありますので、都合が悪くなった場合は事前にキャンセルするようにしましょう。
時間帯については午前の枠を選びたいところです。理由は、一度検査に不合格になったとしても当日であれば再検査を受けられるからです。ただし当日の書類作成に不安がある場合は、作成時間にゆとりをもてるよう朝一番の時間帯は避けるようにします。
車検は「車検満了日の1ヵ月前の日」からがベストです。厳密にはそれ以前であっても検査は可能ですが車検有効期間の短縮につながってしまうケースもあり、そうなると費用を可能な限り抑えたいユーザー車検の意味が薄れてしまいます。
ユーザー車検に必要な書類を揃える
ユーザー車検の予約と並行して以下のものを用意します。
・車検証
・自動車税納税証明書
・自賠責保険証(検査当日、検査場近くでも加入可能)
・24ヶ月定期点検整備記録簿
- ユーザー車検に必要となる費用の目安
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ユーザー車検に必要となる費用には以下があります。
・自賠責保険料
・自動車重量税
・自動車検査手数料
自賠責保険料と自動車重量税はお乗りの車によって異なります。プリウスを一例として挙げると、自賠責保険料が17,650円、自動車重量税が24,600円です。自動車検査手数料は小型自動車で1,800円です。これに加え、点検整備をお店に依頼した場合の費用や予備検査を受けた場合の費用、代書を利用した場合の費用などが発生します。
24ヶ月定期点検整備記録簿を用意する
24ヶ月点検整備は56項目にわたり、その実施は法律に定められています。ユーザー車検に際しては使用者自身が行うほか、この24ヶ月点検整備だけをお店に任せるといった選択肢もあります。お店に任せる場合は車検も同時に通してもらった方がリーズナブルと判断できるケースもありますのでよく検討しましょう。点検した内容を定期点検整備記録簿やメンテナンスノートに記載して必要書類として準備しておきます。
- 24ヶ月定期点検整備には後整備がある
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冒頭でお伝えしたように車検と整備は別のものです。検査基準さえ満たしていれば整備をしなくても車検に合格することになりますので、車検時に「後整備」を申告すれば24ヶ月定期点検整備記録簿がなくても検査は受けられます。もちろん24ヶ月定期点検整備は法律で定められているので検査に通ったとしても実施する必要があります。一般的にお店に車検を任せた場合は、24ヶ月定期点検整備を行い車検に合格するよう整備してからの検査となりますので無駄がなく合理的です。
ユーザー車検当日の手順
出発前に必要なものが揃っているか確認し、検査場へは余裕をもって到着するようにします。
- 車に積んである不要なものはすべて降ろしておきます
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車の後部座席やラゲージルームに積みっぱなしになっているゴルフバッグや洗車道具、そのほか当日不要なものがあればすべて降ろします。スチールホイールなど樹脂製のホイールカバーが装着されている場合は外しておきましょう。
せっかくの機会ですのでボディと室内をキレイに清掃しておくのもおすすめです。
- 車検場近くの予備検査場を利用する場合
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予備検査場は俗にテスター屋とも呼ばれます。ここでは車検場で行うのと同じ項目を事前に検査することができ、検査して異常があれば調整してもらうことも可能です。例えば、検査してヘッドライトの光軸がズレていれば光軸を合わせてもらえるといったことなどです。一方、ブレーキの制動力が不足している場合など調整ではなく整備が必要になる場合もあり、これには別途費用がかかります。
この予備検査場は必ずしも利用する必要はありませんが、利用すれば検査場で不合格になる可能性が低くなりますし、精神的にゆとりをもてるメリットもあります。費用は業者によって異なりますが3,000〜4,000円が目安です。(場所によって異なります)
また、実際の車検で検査にパスしなかったところだけチェックしてもらうことも可能です。
- 必要書類の作成
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検査場に着いたらユーザー車検の受付に向かいます。このとき、手元にユーザー車検の予約番号を控えておきましょう。車検場は業者の方が整然と手続きを行っている一方、窓口が多く初めて訪れたユーザーにとってどこから何を始めればいいのか分からないものです。ユーザー車検の受付ではそういった手順や必要書類についてのアドバイスをしてくれますのでアドバイスに従って以下の書類を入手します。
・自動車検査票
・自動車重量税納付書
・継続検査申請書
カウンターにある見本に従って必要事項を記入したら収入印紙を貼ります。収入印紙は窓口で重量税や検査手数料を支払うと手渡されますので、それを書類に貼り再びユーザー車検の受付で内容をチェックしてもらいましょう。内容に不備があれば指摘してもらえますし、すべて揃っていれば書類が受理されて検査ラインに並ぶことになります。検査ラインは複数あるのでこのとき何番のラインに並ぶべきか指示されます。ユーザー車検の訪問者に対しては不慣れを承知した検査官がやってくる傾向にあり、一般の業者に比べて検査の手順を細かく案内してくれることも珍しくありません。
- 代書屋を利用する場合
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必要書類は車検場の受付にある見本と照らし合わせながら記入しますが、記入に不安があったり時間がない場合は検査場の近くにある代書屋(行政書士事務所)を利用することもできます。代書費用は場所によって異なりますが目安としては1,000円前後からとなります。(場所により異なります)
- 検査ラインに並ぶ
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書類をもってユーザー車検の受付で指示された検査ラインの列に並びます。この列に並んでいる時点から検査が始まります。検査官がやってきて車検証と書類、車台番号などの同一性をチェックします。すぐにボンネットフードを開けられるようにしておきます。また方向指示器(ウインカー)やブレーキランプなどの灯火類、警報器(ホーン)、ワイパーウォッシャーを指示に従って操作します。
- ハイブリッドカーはメンテナンスモードに切り替える
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プリウスなど一部のハイブリッドカーは停止状態でエンジンが休止したままでは排ガスの検査ができませんので、あらかじめメンテナンスモード(整備モード)に入れておくようにします。メンテナンスモードの切り替えはディーラーで尋ねるか「プリウス+メンテナンスモード」で検索しましょう。検査が終わったらメンテナンスモードを解除します。イグニッションをオフにすると解除されます。
検査ラインで受ける検査項目
検査ラインの建屋に入ると次の項目がチェックされますので検査官の指示に従いながら落ち着いて操作します。
- サイドスリップ検査
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前輪タイヤのかじ取り装置の横滑り量をチェックされます。直進安定性を確かめるものです。
- スピード検査
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ローラー台の上に直進して駆動輪を乗せます。スピードメーター読みで時速40キロになったところでパッシングします。ゆっくりと加速して速度が安定してから合図するようにします。
- ブレーキ検査
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指示に従ってフットブレーキを踏んで前後輪の制動力検査を受けます。続いてサイドブレーキの制動力となります。ハンドブレーキの場合はレバーを力強く引き上げるようにしましょう。
- 排ガス検査
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指示された位置に車を停めて細長いプローブをエキゾーストマフラーに挿入します。
- 下廻り検査
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指示された位置に車を停めます。ピットの検査官が下回りを確認してオイルの漏れやサスペンションに異常がないか調べます。
- 光軸検査
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指示された場所に車を停めてヘッドライトをハイビームにします。検査機器が自動で動いてくれるので何もする必要はありません。
以上すべての項目にパスすれば合格です。一つでも基準に適していない検査項目があると不合格です。不合格の場合はその日のうちであれば再検査を受け直すことができます。光軸のズレなど調整で済む項目であれば予備検査場などを利用するのも一案ですが、ドライブシャフトブーツの破れなど調整で済まない不具合があれば後日検査を受け直すことになります。その場合はあらためて検査手数料が必要になります。また次の検査が1ヵ月以上経ってしまった場合、車検満了の期間全てを自賠責保険の期間がカバーしている必要があるため、自賠責保険を追加で加入する必要も出てきます。
まとめ
ユーザー車検はスムーズにいけば費用の節約になりますし車や車検の仕組みを理解できるといったメリットもありますが、一方で車に整備不良など不具合があった場合、トータルで考えると最初からお店に任せた方が費用の面でも時間の面でもメリットがあったというケースも珍しくありません。
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この機会に車検費用そのものだけでなく、お車にかかる維持費をトータルで検討してみてはいかがでしょうか。
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- ユーザー車検とは?オートバックスのようなカー用品店に頼む場合との違いは?
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ご自身で運輸支局等に持ち込んで車検を通す方法です(平日の昼間)。車検を通すための基本費用が無くなるため費用は安くなる半面、専門的な知識・時間・手間が発生します。また、別途法定24ヶ月点検の検査が必要になります。
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