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【ピットサービス紹介】ハブクリアコーティング

オートバックスの整備品質[No.022]

AUTOBACS GUYSとは、全国から選りすぐられたプロフェッショナルなメカニックたちの総称。オートバックスの精鋭たちです。スーパーオートバックス函館(北海道)で、二級整備士自動車検査員を担う天野孝宣が登場。

積雪エリアや沿岸部で大きな問題となっているサビからハブを守るため、「ハブクリアコーティング」をおすすめする背景やその効果を語ります。

ハブについて

車の整備シーン
天野さん顔アイコン

車体とホイールを接続する重要な部分

「まずはハブについて簡単にご説明します。ハブは車とホイールを結合する部分のことを言います。ハブボルトはハブから出ているボルトの部分で、ここへホイールをナットで締め付けます」

ホイールを外すとブレーキと一体になったハブがあります。四輪では4か所に存在します。ホイールを固定するボルトやナットのことをハブボルト、ハブナットと言うのは、このハブから来ています。

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車を支えるとともに駆動力や制動力を伝えます

「ハブの役割は車重を支えることです。また、駆動力や制動力をホイールそしてタイヤに伝える働きもあります」

車の重さを支え、加速の駆動力や、減速の制動力を確実に伝えます。また前輪のハブであれば、ステアリング操作によって発生する旋回力も担います。このようにハブの役割はとても重要なものです。

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ハブの材質は鋳鉄の一種です

「ハブとハブボルトの材質なのですが、鋳鉄って言っていわゆる大きく言えば鉄の材質になります。鉄は塩分だったりとか水分だったりに弱いので、やはり錆びやすいと思います」

鋳鉄とは、溶かした鉄を鋳型に流し込んで成形したものを指します。金属としては柔軟性があり粘り強く、耐久性があります。ただし酸化しやすく、サビや腐食に対しては弱い材質と言えます。

サビについて

雪が積もった道路
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積雪地域は特に気を付けたい

「サビやすいエリアは北海道みたいな積雪する地域と海沿いの地域。今働いている函館とかは本当に積雪もあるし塩分を含んだ潮風も来るので、やっぱりすごい錆びやすいと思います」

大型トラックやバスの「車輪脱落事故発生状況」(平成30年度|国土交通省調べ)によれば、積雪地域(北海道、東北、北信)で46件の車輪脱落が発生。これは全国の56.8%を占めています。トラックやバスのデータとはいえ、積雪地域が過酷な使用条件であることは乗用車も同様です。

サビが原因で起こる事故について

工具セットの画像
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サビによってタイヤが脱輪する危険性が高まる

「サビが原因で脱輪してしまうというのが一番あると思います。サビが浮いているハブにホイールを付けてしまうと間に固着したサビが挟まっている状態です。振動によってサビが少しずつ落ちて、次第に隙間ができます。これが原因となってナットが緩んでしまうことがあります。脱輪の原因としてこのケースが一番多いと思います」

車輪脱落事故発生状況(平成30年度|国土交通省調べ)によると、「タイヤの交換時は、ボルト、ナット、ホイールの錆、ゴミ、泥などの異物を除去して組み付けなければ、必要な締付け力が得られず、ナットの緩みによる脱落が生じやすくなる」といった可能性も指摘されています。

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「わずかでもハブボルトが緩んだまま走行すると、簡単にハブボルトが折れてしまいます。これが原因で脱輪することもあります。走行中に脱輪すると、大きな事故につながってしまいます。防錆を定期的にやっていないために脱輪してしまった、ハブボルトのネジ山が全部駄目になってしまったといったような事例は多いですね」

車齢4〜6年の車にタイヤの脱輪が多いというデータもあります。ハブのメンテナンスを怠ったままでは、4〜6年間でサビが深刻化する可能性があり、これが脱輪の原因となる締結力不足を招いていることが危惧されています。

ハブクリアコーティングについて

タイヤのボルトの締め付け
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コーティングはタイヤ交換のタイミングがおすすめ

「下まわりと一緒で、基本的にはタイヤ交換の機会くらいしかハブを見られないので、タイヤを外した時にしっかりサビを取ること。そして防錆処理をすることが重要だと思います。ハブクリアコーティングはサビの原因物質に直接作用します。化学反応によって皮膜を1枚つくる働きがあります」

ハブクリアコーティングの作業内容

車の整備シーン
1.施工準備
・ハブボルトを養生します(一部輸入車のハブボルトでは不要)
・ワイヤーブラシなどを使ってハブをブラッシングしてサビを除去します
・ブレーキローター面をコーティングが付着しないようにマスキング

2.塗布
・適量を均一にハブクリアコーティングをスプレーします

3.後処理
・コーティングが定着する前にブレーキディスク面をパーツクリーナーなどで脱脂します
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サビの原因物質を利用して皮膜を形成することで効果を発揮

「ハブクリアコーティングは下廻りに塗るのと同様に、サビの原因物質に直接働くので、サビが全部取りきれなくても再発防止にもなります」

融雪剤などに含まれるサビの原因物質である塩化カルシウムと反応することで、バリアー(石鹸状の防錆皮膜)を形成します。このバリアーがサビの促進を抑えます。

まとめ

接客シーン
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効果は約1年間持続するので経済的

「オートバックスでは防錆のためにハブクリアコーティングをおすすめさせていただいています。塗布の前にサビを取ってから防錆処理をしています」

ハブクリアコーティングの費用は税込2,200円〜*。ハブ4ヵ所にコーティングを施工した場合の所要時間は約20分〜です*。短時間での施工が可能ですので、タイヤ交換時、タイヤローテーション時などは絶好の施行機会になります。

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「効果は約1年ぐらいになります」
施工後約1年間、防錆効果が持続します。海の近くなど塩害や、山間部の融雪剤などによって、サビが発生しやすい環境であっても効果が持続します。また、コーティングのメンテナンスなども不要です。コーティングが定着してしまえばブレーキパーツクリーナーで落ちることはありません。積雪地域や沿岸部にお住まいのドライバーはぜひご活用ください。


*施工の可否や費用については最寄りのオートバックス店頭までお問い合わせください。一部店舗ではお取り扱いがございません。

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