日産ノートに最適なエンジンオイルとは!?
おすすめするオイル交換の方法・注意すべきポイント
日産ノートは時代にマッチしたコンパクトカーとして人気を集めています。運転のしやすいボディサイズや、天井が高くてくつろげる室内の広さ、そして経済性に優れたパワートレイン(車の動力源)など、広く長く愛されているのも納得できるモデルです。
そんな日産ノートも、日々のメンテナンスを抜きにしてグッドコンディションを維持することはできません。 メンテナンスの筆頭にあげられるのは、定期的なエンジンオイル交換です。
とくに日産ノートはオイル管理が大切といった声もあります。適切にケアして日産ノートならではのカーライフを楽しみましょう。
3世代ある日産ノートのパワートレインの見分け方
日産ノートの概要
日産ノートは2005年に登場した初代から数えて現行モデルで3世代目になっています。それぞれに与えられた固有の型式があり、初代が2005年にデビューしたE11型、2012年にフルモデルチェンジしたE12型、そして2020年から現行モデルとなったE13型となります。
どの世代のノートに当たるのかは車に備え付けてある自動車検査証(車検証)で簡単に見分けられます。
車検証の「型式」欄に初代であれば「E11」や「NE11」、「ZE11」。2代目であれば「E12」や「NE12」。3代目は「E13」もしくは「SNE13」などと、記載されています。
> 車検証の見方はこちら
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■初代ノートの型式
E11、NE11、ZE11
■2代目ノートの型式
E12、NE12
■3代目ノートの型式
E13、SNE13
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- パワーユニットは大きく分けて4種類
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日産ノートのパワーユニットは大きく4つに分けられます。パワーユニットによって最適なエンジンオイルが異なりますので、その違いに注目しましょう。
初代ノートに搭載されているのは1.5L直列4気筒ガソリンエンジンと1.6L直列4気筒ガソリンエンジンとなっています。2代目ノートには、1.2L直列3気筒ガソリンエンジンと一種のハイブリッドエンジンであるe-POWERもあります。また、3代目ノートではe-POWERのみになっています。
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■初代ノートのパワーユニット
1.5L直列4気筒ガソリンエンジン
1.6L直列4気筒ガソリンエンジン
■2代目ノートのパワーユニット
1.2L直列3気筒ガソリンエンジン
1.6L直列4気筒ガソリンエンジン(NISMO S)
■e-POWER
3代目ノートのパワーユニット
e-POWER
パワーユニットの型式を車検証で調べる
日産ノートに搭載されるエンジンによって最適なエンジンオイルが異なりますので、今お乗りになっている日産ノートのパワーユニットを知ることが大切です。
このパワーユニットの種類も車検証の「原動機の型式」で簡単に見分けられます。
原動機の型式はエンジンに固有のもので、1.5Lガソリンは「HR15」、1.6Lガソリンは「HR16」となります。また、1.2Lガソリンは「HR12」。e-POWERは「HR12-EM57」もしくは「HR12-EM47」となります。
■1.5L直列4気筒ガソリンエンジンの原動機の型式
HR15
■1.6L直列4気筒ガソリンエンジンの原動機の型式
HR16
■1.2L直列3気筒ガソリンエンジンの原動機の型式
e-HR12
e-POWERの原動機の型式
HR12-EM57(2代目ノート)
HR12-EM47(3代目ノート)
日産ノートにおすすめのオイル
パワーユニット別にノートに指定のエンジンオイル粘度と必要量、適切な交換頻度についてご案内します。
1.5Lガソリンエンジンにおすすめのオイルと交換サイクル
初代の日産ノートに搭載されている1.5L直列4気筒ガソリンエンジンは、キューブやウイングロードなど日産の多彩なモデルに採用された定評のあるパワーユニットです。アイドリング時のエンジン回転数を低く抑えるといった工夫などを加えて低燃費と低排出ガスを実現していました。
メーカー指定されるエンジンオイルの粘度は0W-20であり、現在のエコカーにも採用される一般的なオイルとなっています。
エンジンオイルの交換サイクルは、走行距離5,000kmごと、もしくは6ヶ月に一度、いずれか早く訪れたタイミングで実施することをおすすめします。
ただし留意したいのは、1.5Lガソリンエンジンが搭載される初代ノートはデビューから17年以上経過していることです。初代のモデル末期に生産されたものであっても10年が経過しているので、エンジンには汚れやダメージが蓄積されている可能性があります。そういったエンジンに対してはエンジンオイルの交換サイクルを短縮してエンジンを労わるようにしたいところです。具体的には、走行距離にして2,500kmごとに一度、もしくは3ヶ月に一度をおすすめします。
また、エンジンオイルの滲みがみられたりスラッジが堆積しているようであれば、エンジンオイル添加剤も有効です。スラッジなどはエンジンオイルを交換したときの廃油やエンジンオイルフィルターの汚れなどからも判別できます。
- 1.5Lガソリンエンジンの指定オイル
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0W-20
- 1.5Lガソリンエンジンの必要オイル量
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3.1L
2.8L(2010年のマイナーチェンジ以降)
3.3L(オイルフィルター交換時)
3.3L(2010年のマイナーチェンジ以降、オイルフィルター交換時)
- 1.5Lガソリンエンジンにおすすめの交換タイミング
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走行距離5,000kmごと、もしくは6ヶ月に一度、いずれか早く訪れたタイミングで実施することをおすすめします。
- 1.6Lガソリンエンジンにおすすめのオイルと交換タイミング
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1.6L直列4気筒ガソリンエンジンは日産ノートのハイパフォーマンス版に設定されたパワーユニットです。初代では「16X」グレード、2代目では「NISMO S」などに搭載され、いずれも5速マニュアルミッションが組み合わされたスポーティな位置付けです。
最高出力は、1.5Lガソリンエンジンが6,000rpmで到達するのに対して、より高回転な7,000rpm付近で到達します。比較的高回転型のエンジンであり、メーカー指定されるエンジンオイルの粘度も5W-30となっています。この5W-30の特徴は、高回転域(高温時)でもエンジンオイルの油膜が切れにくく、エンジンのシリンダー内壁やクランクシャフトの軸受部を適切に保護してくれることが挙げられます。
1.6Lガソリンエンジンのオイル交換タイミングは、走行距離にして5,000kmごとに一度もしくは6ヶ月に一度がおすすめです。ただし、エンジンの高回転域をキープするような走らせ方が多い方には、走行距離にして2,500kmごとに一度もしくは3ヶ月に一度をおすすめします。
また同じ1.6LガソリンエンジンであってもNISMO Sは仕様が異なり、エンジンオイル交換時に必要なオイル量が多くなっています。
- 1.6Lガソリンエンジンの指定オイル
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5W-30
- 1.6Lガソリンエンジンの必要オイル量
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3.2L
4.1L(NISMO S)
3.4L(オイルフィルター交換時)
4.3L(NISMO S、オイルフィルター交換時)
- 1.6Lガソリンエンジンにおすすめの交換サイクル
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走行距離5,000kmごと、もしくは6ヶ月に一度、いずれか早く訪れたタイミングで実施することをおすすめします。
- 1.2Lガソリンエンジンにおすすめのエンジンオイル
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2代目ノートがデビュー時に搭載していたのは1.2Lの直列3気筒ガソリンエンジンです。デビュー当時はダウンサイジングがトレンドのひとつでした。この場合のダウンサイジングとは排気量を小さく抑えて燃費を稼ぐことを指します。
多くのダウンサイジングエンジンがそうであったように、ノートの1.2Lエンジンもまた過給器によって小さくなった排気量を補っています。パワーを底上げするための過給器にはスーパーチャージャーが採用されており、同時にスーパーチャージャーを備えない自然吸気エンジンの1.2Lもラインナップされていますが、両者に指定されたエンジンオイルはいずれも「0W-20」です。
違いは交換時に必要となるエンジンオイル量です。スーパーチャージャー付きの1.2Lエンジンが3.3Lなのに対して自然吸気タイプの1.2Lは2.8Lが必要となっています。
オイル交換のサイクルは、走行距離にして5,000kmごとに一度もしくは6ヶ月に一度がおすすめです。ただし過給器の備わったエンジンは発熱量が大きくエンジンの負担も大きくなりがちですので、走行距離にして2,500kmごとに一度もしくは3ヶ月に一度の交換サイクルがベターです。
- 1.2Lガソリンエンジンの指定オイル
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0W-20
- 1.2Lガソリンエンジンの必要オイル量
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2.8L
3.3L(スーパーチャージャー)
3.0L(オイルフィルター交換時)
3.5L(スーパーチャージャー、オイルフィルター交換時)
- 1.2Lガソリンエンジンにおすすめの交換サイクル
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走行距離にして5,000kmごとに一度もしくは6ヶ月に一度/スーパーチャージャー付きについては走行距離にして2,500kmごとに一度もしくは3ヶ月に一度
- e-POWERにおすすめのエンジンオイル
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2代目ノートが2016年のマイナーチェンジで搭載したのがハイブリッドエンジンの一種であるe-POWERです。このe-POWER搭載車が大ヒットした影響で3代目ノートはe-POWER専用モデルになっています。
e-POWERが一般的なハイブリッドシステムと異なるのは、ガソリンエンジンが発電専用であり駆動は一切担当しない点です。それゆえノートはハイブリッドカーというより発電機を標準装備した電気自動車、レンジエクステンダー付きのEVであると考えることもできます。
一方、ノートと一般的なEVとの決定的な違いもあります。それは搭載されているバッテリー容量が小さく蓄えておける電力量に限りがあることで、これはノートの弱点というより、ガソリンエンジンという発電機を備えることで潔くバッテリー容量を割り切ったためといえます。
以上のことはe-POWERのエンジンオイル交換を考える上で重要なポイントです。e-POWERに備わるガソリンエンジンは走行中に駆動を担当しないのですから負担が少なそうです。それにともないエンジンオイルの劣化もほどほどのようにも思えます。 ところが実際には、限られたバッテリー容量を補うためにガソリンエンジンが頻繁に始動と停止を繰り返す傾向にあります。頻繁に始動と停止を繰り返すのはエンジンにとってシビアコンディションと言われ、オイルの負担も大きくなりがちです。
しかも燃費を向上させるためにエンジン回転が高くならないよう制御されていますので、エンジンの温度も上昇しにくい傾向にあります。こういったことが重なりe-POWERのエンジンオイルには水分が混入しやすく、オイルの乳化が見られるケースもあります。乳化とは水と油が混じった状態のことを指し、エンジンオイルが白濁したようになります。乳化してしまったエンジンオイルは潤滑や清浄作用といったオイル本来の働きが損なわれている状態です。 e-POWERのエンジンオイルはマメにチェックしつつ適切なタイミングで交換することが求められます。
メーカー指定のエンジンオイルは「0W-20」であり、おすすめの交換タイミングは走行距離にして5,000kmごとに一度もしくは6ヶ月に一度ですが、乳化の症状が見られた場合は速やかに交換することをおすすめします。乳化はオイルフィラーキャップを開けてチェックすることも可能ですが、オートバックスのお店ではオイルの無料チェックを承っております。
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- e-POWERの指定オイル
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0W-20
- e-POWERの必要オイル量
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3.2L
3.4L(オイルフィルター交換時)
- e-POWERにおすすめの交換サイクル
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走行距離にして5,000kmごとに一度、もしくは6ヶ月に一度。ただし、オイルが乳化している場合は速やかに交換
日産ノートのお得なエンジンオイル交換方法
日産ノートに搭載されるe-POWERのエンジンオイル交換は、文字どおり「思い立ったが吉日」をおすすめします。オイルの乳化を放置してそのまま走り続けるとエンジントラブルの原因になるので速やかに交換しなければなりません。
とはいえ、頻繁に交換するのが良いとは分かっていても費用の面で不安が残るのではないでしょうか。
そこでe-POWER搭載のノートオーナーの頼もしい味方になるのが、オートバックス会員のメンテナンスオプションです。オートバックス会員にご入会、メンテナンスオプション(税込み1,100円)へご加入いただくとオイル交換基本工賃は無料になります。加入期間中は何度オイルを交換しても工賃が無料なので、エンジンオイルを交換すれば交換するほどお得な計算になります。
※会員ランクによってメンテナンスオプションの加入価格は優遇されます。
まとめ
日産ノートは搭載されるエンジンに合わせて最適なエンジンオイルを使用するようにしましょう。
とくに人気のe-POWERについては、そのガソリンエンジンが過酷な条件で稼働を続けている実態があります。結果としてエンジンオイルに水分が混じって白濁する、乳化現象が珍しくありません。一度乳化してしまうとオイル本来の働きが失われるので速やかに交換することをおすすめします。
オートバックスでは、エンジンオイルの量はもちろん、オイルの状態もチェックして適切なアドバイスを提供させていただきますので、ぜひお近くのオートバックスにお立ち寄りください。ノートオーナーのみなさまのご来店を心からお待ちしております。
- オイル交換とはなにをさす?
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オイル交換の『オイル』とは、一般的に自動車のエンジンオイルを指します。
種類は鉱物油・部分合成油・全合成油があります。
車種やエンジン特性、気候条件をはじめとする地理的な環境、使い方などによって、適合するエンジンオイル粘度が変わります。
安全で快適なカーライフのためには、最適なオイルを選ぶとともに、適切なタイミングで定期的に交換することが大切です。
- オイル交換の頻度を多くするとどうなる?
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エンジンオイル交換をやりすぎることによる問題は特にありません。
シビアコンディションと言われるエンジンに負担がかかるような状況が多い場合は、早めの交換がおすすめです。