エンジンオイルは混ぜると危険?オイル注ぎ足しのリスクと注意点

エンジンオイルをチェックしてオイルの量が減っているのに気付いたらどうしたらよいでしょうか。オイル交換のタイミングであれば全量の交換が原則ですが、やむをえず一時的にオイルを注ぎ足すとき、どのようなリスクが考えられるのでしょうか。混ぜても大丈夫なもの、混ぜてはいけないものをシチュエーション別に解説します。

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エンジンオイルを混ぜるのは危険?不具合がある?

エンジンオイルにはさまざまな機能や性能が規定されているため、混ぜて使うことになった時にトラブルが発生しうるケースがあります。

異なるグレードを混ぜたとき

エンジンオイルはその性能(グレード)が規格によって定められています。例えばAPI規格による「SL」「SM」「SN」「SP」、ILSAC規格で表される「GF-3」「GF-4」「GF-5」「GF-6」などがあります。API規格では「SP」がより高性能、ILSAC規格では「「GF-6」がより高性能となっています。

車のエンジンは自動車メーカーによってどのグレードのオイルを使用すべきか指定されています。指定されているグレードもしくはそれ以上のエンジンオイルを使わなくてはなりません。より高性能なエンジンオイルを混ぜても問題がない一方、指定より低いグレードのオイルを混ぜて使うと、指定より低い性能=求められる性能を満たしていないオイルを使っていることになります。

このケースにおいては、走行して直ちにトラブルが発生しなかったとしても、エンジンにとって決して好ましい状況ではありません。適切な性能のエンジンオイルを入れるようにしましょう。

異なる粘度を混ぜるとき

エンジンオイルは性能(グレード)と同様に、自動車メーカーによってエンジンごとに適合する粘度が推奨されています。また、同一エンジンであっても0W-20、5W-20、5W-30、10W-30といったように複数の粘度が推奨されていることが珍しくありません。このため、季節や寒冷地などのエリアに合わせて粘度を選ぶことができます。

このように推奨された粘度のバリエーションの範囲でエンジンオイルを混ぜることは問題がないとされていますが、一方で指定外の粘度のエンジンオイルを混ぜると、低温時の始動性が劣ったり高速回転域で適切に油膜が保たれないといったケースが起こったりします。

異なる粘度のエンジンオイルを混ぜるときはいずれのオイルも指定された粘度のものを利用するようにします。
異なる銘柄・ブランド・製品を混ぜるとき
同一の性能(グレード)および粘度であれば、異なるブランドや銘柄のオイルを混ぜて使っても問題はありません。もちろん、お乗りの車のエンジンに適切な性能や粘度であることが前提になります。
異なるベースオイルを混ぜるとき
エンジンオイルには鉱物油と合成油があり、これをベースオイルと呼びます。異なるベースオイルのエンジンオイルを混ぜて使っても問題はありません。実際のところ、鉱物油と合成油の両方を利用した部分合成油と呼ばれるエンジンオイルもたくさんあります。もちろんこの場合も性能(グレード)や粘度が指定のものであることは言うまでもありません。
※オートバックスでは、異なるベースオイルのエンジンオイルを混ぜることは推奨しておりません。
古いオイルを混ぜるとき
開封して劣化してしまっているエンジンオイルを混ぜるのは避けましょう。仮に現在エンジンに入っているオイルと性能(グレード)や粘度が同じであったとしても、古いオイルは酸化などによって本来の性能を発揮できないことがあります。また保管の状態によっては、古いエンジンオイルは容器の結露などによって水分が混入しているケースもあります。このようなエンジンオイルを混ぜることはエンジンにとって好ましい状況ではありませんので、注意が必要です。
ディーゼル用とガソリン用のオイルを混ぜるとき
ガソリン用のエンジンオイルとディーゼル用のエンジンオイルでは、求められる性能が一部異なります。ご存知のようにディーゼルエンジンは軽油を燃料にしています。軽油には硫黄分が含まれており、これがブローバイガスなどとともにエンジンオイルに混入するとオイルが酸性に傾いてしまいます。このためディーゼルエンジン用のオイルにはアルカリ性の添加剤が中和剤として加えられています。また、ディーゼルエンジンが発生するスス対策として清浄分散剤が強められている特徴もあります。このようなことから、ディーゼルエンジンにはディーゼルエンジン用オイルを使う必要があります。

一方、ユニバーサルオイルといって、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンに使えるものもあります。API規格であれば「SL/CF」といった表記になっています。「SL」はガソリンの規格、「CF」はディーゼルの規格を表しています。このようなユニバーサルオイルであれば注ぎ足しても問題ありません。

エンジンオイルを注ぎ足すときのリスクと注意点

エンジンオイルを注ぎ足すときのリスクと注意すべきポイントをご紹介します。

エンジンオイルを入れ過ぎたときのリスク

エンジンオイルをチェックしてオイルの量が少なくなっていた場合、適正量に比べてオイルの劣化が早まるリスクがあります。また、エンジンオイルが循環されなくなり、エンジン内部が潤滑されないといった問題が発生します。潤滑不足はエンジンのトラブルや深刻なダメージを招きます。

これを避けるためにエンジンオイルを注ぎ足すとき、規定量よりも多く入れないことも大切です。エンジンオイルが多すぎるとオイルそのものがエンジン内部で抵抗を生み、パワーダウンや燃費の悪化をもたらします。また燃焼ガスに混じってしまい、マフラーから煙となって出てくることもあります。

エンジンオイルを注ぎ足して走り続けるリスク

エンジンオイルを交換せずに減った分だけ注ぎ足し続けるのは、劣化したエンジンオイルを使い続けるのと同じことになります。これはエンジンの性能低下を招くのに加え、エンジントラブルの原因になります。また結果的にオイルフィルター(オイルエレメント)を交換しないことにもなります。

オイルフィルターに目詰まりが発生するとオイルラインの迂回路にあるリリーフバルブが開きます。すると迂回したオイルの不純物は濾過されず、エンジン各部に汚れが蓄積するようになります。スラッジなどとも呼ばれ、これもエンジンに悪影響を与えます。

エンジンオイルは注ぎ足して利用するものではなく、定期的に全量交換するようにしましょう。

オイルを混ぜるより危険な「オイル不足」

エンジンオイルを注ぎ足したり混ぜることのリスクと注意点をご紹介してきましたが、オイルが減っていてレベルゲージの下限に満たないケースでは、ここでご紹介した注意点を踏まえた上でオイルを足して規定量にします。

もちろんオイルの性能(グレード)や粘度が整っていることがベターですが、エンジンオイルが不足している状況で走行を続けることは、エンジンオイルの混合よりエンジンに対するダメージが大きくなりがちです。

古くなったオイルをオートバックスで交換するメリット

エンジンオイルを劣化したまま使い続けたり、規定量よりも減った状態で走行したりすることは絶対に避けたいところですが、「オートバックスのオイル交換」をご活用いただくことでそのようなリスクを避けるサポートをさせていただくことができます。オートバックスのオイル交換のメリットをご紹介します。
エンジンオイル交換の予約ができる
オートバックスではエンジンオイル交換作業の予約が可能です。PCやスマホから公式サイトにアクセスすれば、365日24時間いつでもどこからでも予約することができます。車に欠かせないメンテナンスのひとつであるエンジンオイル交換がよりスマートに実現します。

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次回オイル交換(推奨月)のリマインドが届く
オートバックスの公式アプリにある「車のカルテ」機能を利用すると、オイル交換の履歴が記録されるのに加え、次回のオイル交換のタイミングをお知らせします。また、使用しているオイルブランドや製品も記録されるので、どんなオイルを利用しているかうっかり忘れてしまったといったことも避けられます。
オイル選びに失敗しない
エンジンオイルにはオイルの品質や性能を示す表示や粘度表示など、さまざまな特徴があります。エンジンオイル選びにお困りでしたら、オートバックスの店頭でお気軽にご相談ください。スタッフがお車に最適なオイルをご案内いたします。
オートバックスのメンテナンスオプションへのご加入でリーズナブルに交換できる
定期的にオイル交換をしつつ価格を抑えるには、オートバックスのメンテナンスオプションへのご加入がおすすめです。メンテナンスオプションにご加入いただくとオイル交換・オイルフィルター交換の基本工賃が無料になります。

メンテナンスオプションの加入価格は、1台につき税込1,100円(※会員ランクによって優遇されます)。しかも加入期間中は何度でも無料なのに加え、オイルフィルター(オイルエレメント)交換の基本工賃も無料になるのでお得にエンジンオイルを交換したいドライバーの方におすすめです。
安心して車を任せいただけます
オートバックスには知識が豊富で経験豊かなメカニックが常駐しています。お車に合わせて最適な方法でエンジンオイル交換いたします。
廃油を処理する手間が省ける
エンジンオイルをご自身で交換したときに、もっとも手間のがかかる作業のひとつが廃油の処理です。オートバックスでオイル交換すれば廃油を処理する手間もありません。

まとめ

エンジンオイルが不足したまま走行するのはもちろん、エンジンオイルを交換せずに注ぎ足しながら走り続けるのも避けたいところです。いずれもエンジントラブルを招き故障の原因にもなります。次回のエンジンオイル交換までの間に規定量を保つためにオイルを注ぎ足すときは、適切な性能(グレード)や粘度のエンジンオイルを利用しましょう。

また古くて劣化したエンジンオイルはオイルとしての性能が低下しているので注ぎ足すのには注意が必要です。エンジンオイルの管理にもっとも大切なことは、定期的なエンジンオイル交換です。リーズナブルかつ安心できるエンジンオイル交換のために、ぜひオートバックスをご活用ださい。
オイル交換とはなにを指す?
オイル交換の『オイル』とは、一般的に自動車のエンジンオイルを指します。
種類は鉱物油・部分合成油・全合成油があります。
車種やエンジン特性、気候条件をはじめとする地理的な環境、使い方などによって、適合するエンジンオイル粘度が変わります。
安全で快適なカーライフのためには、最適なオイルを選ぶとともに、適切なタイミングで定期的に交換することが大切です。
オイル交換の頻度を多くするとどうなる?
エンジンオイル交換をやりすぎることによる問題は特にありません。
シビアコンディションと言われるエンジンに負担がかかるような状況が多い場合は、早めの交換がおすすめです。
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