エコカーの宿命!? エンジンオイル乳化の原因と対策

近年、ハイブリッド車などエコカーが主流となっています。エコカーにお乗りになられている方も多いのではないでしょうか。 燃費が良く、お財布にも環境にも優しいエコカーですが、エコカーだからこそ気を付けたい車のトラブルがあります。それは、「エンジンオイルの乳化」です。近年、エコカーが増えるとともに、話題になることが多くなっています。 エンジンオイルが乳化してしまうと、エンジンパワーの低下、燃費の悪化、さらには予期せぬエンジントラブルを招いてしまいます。 エンジンオイルの乳化とはどのようなものなのか、発生する原因は何なのか、対処方法も含めて愛車をスマートに労わるノウハウをご紹介いたします。

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エンジンオイルの乳化現象とは?

エンジンオイルに水分が混入して混ざった状態のこと
エンジンオイルの乳化とは、エンジンオイルに水分が混入することによって発生する現象です。見た目は乳白色で、エンジンのシリンダーヘッド周りに堆積しているケースではエンジンオイルのフィラーキャップを開けると目視できることもあります。

本来なら水と油は混ざり合わないものですが、エンジン内部でかきまわされることによって均一に混ざり合った状態になることを指します。これは「エマルジョン」ともいいます。ちなみにサラダにかけるドレッシングや化粧品などではむしろ乳化した状態が正常ですので、水と油が分離していたら容器を振ってから使うのが一般的です。

一方、エンジンオイルは一旦乳化してしまうと分離することはありません。乳化したエンジンオイルはオイル本来の働きが損なわれてしまうので、エンジン性能の低下や故障・トラブルの原因になります。

エンジンオイルの乳化が発生してしまう原因は水分の混入

エンジンオイルの乳化は、水分がエンジンオイルに混入してしまうことが原因で起こります。

ハイブリッドカーは乳化しやすい
ハイブリッドカーはエンジンの不具合がないにも関わらず乳化が見られるケースが多く、近年オイルの乳化が話題となっています。ハイブリッドカーやアイドリングストップ車のエンジンオイルが乳化しやすいのには、ハイブリッドカーならではの理由があります。
エンジン内部に結露が発生した場合
ハイブリッドカーは燃費や環境性能向上のために、エンジンが頻繁に始動と停止を繰り返します。 そのためエンジン内部に結露が発生しやすく、水分量そのものが多くなりがちです。
エンジン温度が上昇しにくい
もうひとつの理由は、エンジンの始動や停止を繰り返すのに加えモーターだけで走るモードがあるため、エンジンの温度が上昇しにくい傾向にあることです。

実はハイブリッドカーに限らず車のエンジンの内部には多かれ少なかれ水分が混入します。エンジンの温度が上昇すれば水分が気化して排出されるため、エンジン内部に残りにくくなっています。ところがハイブリッドカーは温度の上昇が控えめであるため、エンジン内部の水が蒸発せずにオイル中に留まってしまう傾向にあります。これがハイブリッドカーのエンジンオイルに乳化がみられる主な要因になっているのです。
エンジンがトラブルを抱えている場合
エンジンを冷やすためにエンジン各部を循環している冷却水(クーラント)が漏れているケースです。これは、エンジンが抱えるトラブルが大きな原因となっています。 普段、クーラントが漏れることはありませんが、ガスケットの劣化やエンジン内部の冷却経路にクラックが入ってしまい、そこから冷却水が漏れエンジンオイルと混ざってしまうことがあります。

エンジンのガスケット劣化や金属部品のクラックは、メンテナンスを怠る、オーバーヒートさせる、過走行などが引き金となって生じてしまうことがあります。

エンジンオイルの乳化を放置する危険性とは?

エンジンの保護性能が著しく低下してしまう

乳化すると、エンジンオイル本来の働きは損なわれてしまいます。 エンジンオイルにはさまざまな役割があります。 エンジン内部の金属パーツが摩耗しないように潤滑するほか、燃焼室の気密を保つことでパワーロスを抑えています。また、エンジン内部の清浄や防錆、冷却といった働きもあります。 エンジンオイルが乳化することでエンジン内部を保護する機能が衰えてしまうので、エンジンにダメージが蓄積されることになります。 乳化したエンジンオイルを使い続けることはエンジントラブルを招いたりエンジンそのものの寿命を短くしてしまいます。

エンジンオイルの乳化をチェックする方法とは?

エンジンオイルが乳化した状態のまま走り続けることは愛車にとって避けたいものです。 そのために、ご自身の愛車のエンジンオイルが乳化していないかどうか、チェックすることが大切です。

オイルレベルゲージを引き出す
オイルレベルゲージはオイルの量を測定するためのスティック状のゲージのことです。オイル交換が必要かどうかのチェックをする際に使用します。このゲージを引き出した際、オイルが白く濁っていた場合はエンジンオイルが乳化しているというサインです。
オイルフィラーキャップの裏側を確認する
オイルが入っているオイルフィラーキャップを外すことでもオイルの乳化はチェックできます。 オイルフィラーキャップを外して裏返すと、乳白色の堆積物が溜まっていることがあります。この場合、オイルが乳化してキャップに堆積してしまっています。 必ずエンジンを切ってからチェックしましょう。
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エンジンオイルの乳化を防ぐ方法とは?

定期的にやや長い距離を走行する

エンジンオイルが乳化しないようにするには、エンジンの温度を上げることが効果的とされています。 ハイブリッドカーであれば、短時間および短距離の、いわゆるチョイ乗りを避けるようにします。また、高速道路を走行してエンジンが稼働し続けるようにするとエンジンの温度が適切に上昇しやすくなります。
定期的なエンジンオイル交換を行う
定期的にオイル交換を行うことで、乳化の予防になります。 特に、チョイ乗りで走ることが多い方は、定期的なオイル交換を行うことをおすすめします。 また、乳化してしまった場合も、エンジンオイル交換を行う必要があります。

エンジンオイルが乳化してしまったときの対処方法とは?

エンジンオイルに乳化がみられたら、すみやかにエンジンオイルを交換するようにしましょう。エンジンオイルはディーラーやガソリンスタンドで交換することもできますが、ここではオートバックスをご利用いただくメリットを紹介させていただきます。
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まとめ

ハイブリッドカーなど常にエンジンが回っているわけではないエコカーを中心に、エンジンオイルの乳化がこれまで以上にみられるようになっています。エンジンを回さないほど燃費も環境性能も向上する一方で、エンジンの温度が適切に上昇しにくくエンジンオイルの乳化が発生しやすい条件が揃っているのが原因です。乳化が発生しないようにするより、定期的にエンジンオイルの状態をチェックして適切に交換することが効果的な対策です。オートバックスではエンジンオイルの無料チェックに加えてエンジンオイル交換の予約も可能ですので、スマートにエンジンオイルの乳化問題に対処できます。ぜひご活用ください。
オイル交換とはなにを指す?
オイル交換の『オイル』とは、一般的に自動車のエンジンオイルを指します。
種類は鉱物油・部分合成油・全合成油があります。
車種やエンジン特性、気候条件をはじめとする地理的な環境、使い方などによって、適合するエンジンオイル粘度が変わります。
安全で快適なカーライフのためには、最適なオイルを選ぶとともに、適切なタイミングで定期的に交換することが大切です。
オイル交換の頻度を多くするとどうなる?
エンジンオイル交換をやりすぎることによる問題は特にありません。
シビアコンディションと言われるエンジンに負担がかかるような状況が多い場合は、早めの交換がおすすめです。
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