ドライブレコーダーの取り付け、失敗しない購入の仕方やおすすめのモデルをご紹介
前後・360度記録の注目モデルやSDカード・ステッカーの付属品も紹介
トラブル防止や事故にあったときでも過失がないことを証明するために、ドライブレコーダーはドライブの必需品といえる存在になっています。
高い人気を背景にして多くのメーカーから多彩なモデルがリリースされているので、ユーザーはお好みのものを選べるようになっています。一方で、種類やバリエーションが豊富なため、どのモデルを選んでよいのかわからないといった声も聞かれます。
これからドライブレコーダーを購入したいドライバーの方へ向けて、失敗しない機種の選定方法をご案内します。
ドライブレコーダーとは?
ドライブレコーダーは車のフライトレコーダー
ドライブレコーダーとは飛行機でいえばフライトレコーダーのような存在です。ドライブ中に、いつ、どこで、なにが、どのようにして起きてしまったのかを映像として記録するものです。この記録は交通事故の客観的な証拠として有効とされ、民事裁判の証拠として活用された実績もあります。
ドライブレコーダーは映像の記録に必要なカメラやメモリーカードスロット、映像をチェックできるモニターなどで構成されています。カメラがひとつだけのものもあれば、前後2つ、前・中・後ろの3つが備わっているものもあります。また、モニターが大画面になっているものもあれば、モニターを非搭載としているシンプルなものもあります。
このようなバリエーションが存在するのには理由があります。ひと言でドライブレコーダーといっても取付する車種の構造やドライバーによって重視する機能や性能が異なり、それぞれのニーズに応えるためにバリエーションが多彩になっているのです。言い換えれば、ご自身がどのようなニーズを持っていて、ドライブレコーダーに何を期待するのかを明確にすることこそ、ドライブレコーダー選びを成功させる鍵になります。
ドライブレコーダーの主な機能
現在、主流となるドライブレコーダーには次のような機能が備わっています。
- 高画質で映像が記録できるイメージセンサー
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スマートフォンやアクションカメラなど高画質での動画撮影はとても身近な存在になっており、ドライブレコーダーもフルHD(解像度1,920×1,080ピクセル)や、中には4K(解像度3,840×2,160ピクセル)といった高精細な画質で映像を録れるようになっています。高画質のメリットは映像に記録されたナンバープレートがより鮮明になるといったことが挙げられます。
ここで留意しておきたいのは、スマートフォンやアクションカメラとは違い、ドライブレコーダーは運転中は常に動画を撮影しているという点です。高画質になればなるほど記録メディアの容量を必要としますので、より大容量のSDカードが必要になります。また4K画質のドライブレコーダーを選んでも、ご自宅のパソコンやモニターが4Kに対応していないのであればそのメリットを最大限に活かせないともいえます。
広い範囲を撮影できる超広角レンズ
ドライブレコーダーに搭載されているカメラの多くは超広角レンズを採用しています。典型的な事故の例として交差点での出会い頭の衝突があり、こういったケースでは前方の広い範囲をカバーすることで事故に至る経緯や側方にある信号機の色まで記録できる可能性が高くなります。
一般的にドライブレコーダーのレンズの画角は少なくとも水平方向に約100度以上が望ましいとされており、これはフルサイズ一眼レフカメラに置き換えると焦点距離15mmのレンズに相当する超ワイドな画角です。
事故をさかのぼって記録するための衝撃検知機能
多くのドライブレコーダーはGセンサー(加速度センサー)を内蔵しており、Gセンサーが衝突事故などの衝撃を検知するとその瞬間の前後数十秒の映像記録を残すようになっています。これを衝撃検知機能といいます。
ドライブレコーダーは常時撮影しているので、録画データでメモリーカードであるSDカードがいっぱいになると過去の古いデータから順に上書きするようになっています。
衝撃検知機能が働いて残した画像をプロテクトするドライブレコーダーであれば肝心のデータが上書きされることがありません。
位置情報を記録するGPSセンサー
ドライブレコーダーによってはGPSセンサーを搭載しています。GPSセンサーを搭載するメリットは衝撃検知機能などで録画された映像に位置情報が組み込まれることと、自車速度を記録できることです。また、GPS情報を使って常に本体の時刻を正しく補正してくれるといったメリットもあり、モデルによっては専用のパソコンソフトを使うことで映像と地図をシンクロさせて再生できるものもあります。
- ナンバープレートを判別しやすくする画像補正機能
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映像をより鮮明にするために画像補正機能を備えるドライブレコーダーが増えています。HDR(ハイダイナミックレンジ)やWDR(ワイドダイナミックレンジ)と呼ばれるもので映像の明暗差を解消する働きがあります。
例えば、暗いトンネルを抜けるときトンネルの外が真っ白に見えるときがあります。こういった状況では明るいところにあるナンバープレートは肉眼でも判別が難しいはずです。
これはドライブレコーダーのカメラにとっても同じです。HDRやWDRは暗いところと明るいところが混在するような場所でも、ナンバープレートが白くとんだり黒くつぶれたりすることなく判別しやすいようにする機能です。
いたずらや車上荒らしに対応する駐車監視機能
ドライブレコーダーを走行中だけではく駐車中にも活用しようというのが駐車監視機能です。上記で説明した衝撃検知機能を使うといたずらなどによって車体が揺れた時に自動的に映像を保存してくれます。また動体検知機能を備えるドライブレコーダーでは、車の周りを動く人影などを検知して映像を保存することも可能です。ただし夜間など長時間の作動のためには少なからず電力を消費するので、車載バッテリーの負担は大きくなりがちです
ドライブレコーダーの種類
ここではドライブレコーダーを搭載するカメラの数で分類して、それぞれの特徴をご紹介します。
フロントカメラタイプ
前方を撮影するためのカメラを本体に内蔵、もしくは本体とは別にカメラユニットとして独立させているタイプです。本体価格が比較的安価なことが多くシンプルな構成ゆえに取り付けの手間やハードルもやや低いといえますが、前方しか撮れないのでとにかく手軽にドライブレコーダーを導入したいという方におすすめです。
前後2カメラタイプ
フロントカメラとは別に後方を撮るためのカメラを備えるタイプです。現在ドライブレコーダーの主流とも呼べるもので選択肢も非常に豊富です。
- 3カメラタイプ
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フロントカメラとリアカメラに加え車内カメラなどを備えるタイプです。前方と後方の鮮明な映像を記録しながら車内や側方の窓ガラス越しの映像も録画できるなど守備範囲が広くなっています。前後2カメラに比べると死角が少なくなる一方で取り付けや配線が煩雑になるのは否めません。
最新のドライブレコーダーは前後・360度記録できるものも!メリットは?
定番の前後2カメラタイプにおいて人気の一画を占めるのが360度カメラを採用するタイプです。この360度カメラには大きく分けて2種類があります。
ひとつはフロントカメラを360度カメラとすることで前方と側方、車内を含む後方という全方位をカバーするとともに、後方カメラをリアガラスやリアゲート、トランクに取り付けて後続車のナンバープレートなども鮮明に残すものです。もうひとつは、2つの180度カメラを背中合わせにして360度の映像を収めるものがあります。
いずれも視野角の広さが魅力ですが、前者では垂直方向の画角も確保されているものでないと前方の信号機の高さによっては画像に収まらないケースがあります。また後者では2つのカメラを使うので映像の歪みが少ないものの、後続車の様子を捉えにくいシチュエーションがあります。それぞれのメリットと注意すべき点を押さえながら選びたいところです。
新しいトレンドになりつつあるルームミラータイプ
新しいトレンドのひとつになっているのがルームミラータイプのドライブレコーダーです。ルームミラーに被せるようにして取り付けるもので、ほぼ全面が液晶モニターとなっています。リアに取り付けた後方カメラの映像を常に表示させておくことが可能で、後続車などの様子は夜間でも鮮明に見えます。
ただしスマートフォンの画面が日中の炎天下で見にくくなるのと同じように液晶モニターが見えづらく感じられることもあるため、これを予防するために低反射シートを付属させているモデルもあります。
ドライブレコーダーの取り付けは必要? 装着率はどの程度?
- ドライブレコーダーの装着率は43.0%という調査結果もある
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ドライブレコーダーを取り付けるのは、もはや推奨ではなく必須といっても過言ではありません。ソニー損保が2021年8月に行った調査によると、車社会において恐怖を感じることは62.4%の方が「あおり運転による事故」と回答しています。これは「飲酒運転による事故」に次ぐ全体2位となっています。また、あおり運転対策に効果があると思うものに73.9%の方が「ドライブレコーダー設置」と回答しました。
このような心理的な背景もあり、ドライブレコーダーの装着率は43.0’%と前年の調査に比べて11.1%増と急伸しています。この傾向は今後も継続されることが予想され、ますますドライブレコーダーへのニーズは高まっていると言えます。
ドライブレコーダーの選び方、この機能はぜひ欲しい!
- 決定的瞬間が上書きされないプロテクト機能
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ドライブレコーダーは多機能になりつつありますが、もっとも大切なのは決定的瞬間の映像を残すことです。気を付けたいのは、せっかく記録されていたのにいつのまにかデータが上書きされて消失していたというケースです。常時録画タイプのドライブレコーダーでは、衝撃検知や手動操作によって保存された映像についてはプロテクトがかかり上書きされない機能はぜひ欲しいところです。
ドライブレコーダーと一緒に購入したいもの
SDカードはどの程度の保存容量がおすすめ?
多くのドライブレコーダーには記録メディアとしてSDカードやmicroSDカードが同梱されていますが、その容量は16GBや32GBです。SDカードは繰り返し書き込みが行われるため小さな容量では消耗も激しく寿命も短くなってしまいますので、少なくとも64GB以上のカードを別途用意したいところです。また3カメラのモデルや駐車監視機能を利用するのであればより容量の大きな128GBが望ましいといえます。いずれの容量にしても定期的にフォーマット(初期化)することはカードのトラブル防止に役立ちます。
ステッカーはつける、つけない? おすすめは?
ドライブレコーダーには防犯や犯罪への抑止力という効果も期待できます。とくにあおり運転については「ドライブレコーダー録画中」といったステッカーを車体後部に貼ることでドライブレコーダーの存在を後続車に効果的に知らせることができます。
おすすめは視認性の良いイエロー地に赤文字といった目立つデザインやカメラのアイコンをあしらったものです。
オートバックス店頭には豊富な種類のステッカーが揃っていますので、デザインやサイズを比べながら車にマッチするものをお選びいただけます。
ドライブレコーダー購入後の流れ
ドライブレコーダーの取り付けは、ドライブレコーダーの選定と同じか、もしくはそれ以上に大切な要素です。
ドライブレコーダーを自分で取り付ける場合
ドライブレコーダーの取り付けは単に物理的に固定して配線するだけでなく、「正しく作動する」ように固定や配線を行わなくてはなりません。これらは似て非なるものです。また道路交通車両法に定められた通りにインストールしないと、車検に合格しないだけでなく走行中の安全確保にも支障があります。次にご自身で取り付ける場合に留意すべきポイントをいくつか挙げます。
- ドライブレコーダーを自分で取り付ける場合の注意点
- フロントウィンドウの上端から20%以内の範囲に取り付ける=視認性確保
- フロントカメラはワイパーの払拭面積の範囲内から前方へ向ける=画質確保
- 取り付けはフロントガラスの黒セラ(凸凹した黒いドット点)を避ける=脱落防止
- 車の運転支援システムとの干渉を避ける=安全性確保
- 配線は運転の妨げにならないようまとめる=安全性確保
- 配線は常時電源とアクセサリー電源を混同しない=バッテリーあがり対策
ドライブレコーダーの取り付けを専門店で依頼する場合
オートバックスは累計260万台以上のドライブレコーダー取り付け実績がございます。モデル選びのご相談はもちろん、インストールからその使い方までワンストップでプロフェッショナルなドライブレコーダーのお取り付けが完了いたします。またドライブレコーダー本体に加えて取り付け工賃がコミコミ料金になったお得なセットもご用意しています。さらにはオートバックス公式アプリ、ウェブ、お電話にてドライブレコーダー取り付けのご予約も可能です[一部店舗を除く]。
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まとめ
ドライブレコーダーは人気上昇を背景に製品が急増して多彩な選択肢があります。ご自身にピッタリのモデルを選ぶには、あおり運転被害を未然に防ぎたい、夜間のいたずらを防止したいなど目的を明確にすることが大切です。
またドライブレコーダーは正しく取り付けることで十分に性能や機能を発揮できるようになります。さらに、道路交通車両法に適合させるなど安全性の確保も疎かにできません。
ドライブレコーダーを装着してより安心・安全なドライブを楽しむためにも、お近くのオートバックスをご活用ください。高い技術と培ったノウハウでお客さまのご来店をお待ちしております。