vol.93
【2019年トレンド予想】新車・中古車別、人気が出そうなクルマは…?今年のトレンドを徹底的に考える!
各社が続々と新車を投入する2019年は新たな“自動車時代”の幕開けとなる!
2019年、日本だけでなく世界各国の自動車メーカーは続々と新型モデルを投入することが予想され、その方向性に注目が集まっています。日本国内では平成が幕を閉じ、新たな時代を迎えることになります。また、10月には消費税が10%へと引き上げられ、増税前の駆け込み需要が望める半面、増税後に消費が冷え込むことは必至。各自動車メーカーはそのマインドを払拭する「魅力」を兼ね備えたクルマを市場へと投入しなければ群雄割拠の自動車業界で生き残ることはできません。そこで2019年を“自動車業界の正念場”として捉え、新たな魅力が満載されたニューカマーたちを探ってみようと思います。
スポーツカー復権のカギを握るトヨタ・スープラ
まず、注目したいのが「スポーツカー」の復権です。昨年から大きなトピックとして取り上げられるトヨタ・スープラの存在は見逃せません。ミニバンやSUV人気に追いやられ、蚊帳の外的になって久しいスポーツカーですがスープラの登場によって再び脚光を浴びることになりそうです。また、発売は未定ですがホンダS660のスケールアップ仕様の1000、往年のS2000の後継モデルとなるZSX、新型CR-Zなどにも動きがあり、スープラの注目度によっては市場への投入が早まりそうです。日産ではシルビアが復活するのでは…との噂もあり、2019年はスポーツカーのカテゴリーが熱くなることは必然。マツダでは美しいボディデザインを持つアクセラや新型のロータリーエンジンを搭載したRX-9の登場も期待されています。
熟成期を迎えたSUV市場ではスタイルがキモ!
日本国内におけるSUV人気は衰えることを知らず、さらなるヒートアップが予想されます。昨年発売されたスズキ・ジムニーの爆発的な人気は継続され、その波に追随するようにコンパクトなモデルも大きな変化がもたらされます。2019年モデルとしてトヨタ・RAV4や三菱RVRが復活し、日産ジュークがフルモデルチェンジを予定。同じ日産ではエクストレイルがモデルチェンジするとも噂され、そのどれもが個性的なスタイルへと生まれ変わるはず。スバルではクロスオーバーSUVであるレガシィ・アウトバックがモデルチェンジ時期を迎え、新たなモデルの投入が決まっているそうです。最上級クラスでは2018年のデトロイトモーターショーに出展されたLF-1リミットレスがレクサスLQとして登場する可能が高く、コンパクトクラスから最上級モデルまで、新たなモデルが揃うことでSUV市場が盛り上がることは必至です。
輸入車ではメルセデス・ベンツがコンパクトなSUVとしてGLB、BMWはコンパクトなX2を発表し、アウディからはQ3のモデルチェンジと新たにQ4が市場へと投入されそうです。富裕層に人気のレンジローバー・イヴォークもフルモデルチェンジを迎え、今年の春頃にはワールドプレミアが行われると噂されています。
日本におけるSUV人気は2019年も継続することでしょう。国内外のメーカーは加熱する市場へ向けた新たなるモデルをリリースし、そのどれもが先進の技術と共にスタイリッシュなアーバンデザインを与えられているのが大きな特徴です。
オートバックスがSUVを徹底サポート!
さらに選択肢の幅が広がるコンパクトカー市場
2019年は経済性と機動力が求められるコンパクトカーにも大きな変化が訪れます。そのカギを握るのがトヨタを代表するコンパクトカーのヴィッツ。世界統一のネーミングとしてヤリスへと名称が変更され、2019年には新型モデルを市場へと投入されます。同時にカローラ・アクシオ/カローラ・フィールダー、アクアもモデルチェンジの時期を迎え、更なる進化を遂げて登場しそうです。
トヨタ・ヤリスのモデルチェンジに合わせ、ライバル車となるホンダ・フィット、日産・マーチ、三菱・ミラージュも黙ってはいません。日本を代表する自動車メーカーが同時にコンパクトカー市場へと新型モデルを投入することで、選択肢の幅が一挙に広がるはず。その熾烈な覇権争いはコンパクトカー市場を活性させる大きな起爆剤になることは間違いなさそうです。
軽自動車は装備と安全性が更に充実!
消費税増税によって注目が集まる軽自動車の世界。高い経済性と充実した装備は冷え込む消費マインドに対して大きなアドバンテージになることでしょう。最近の傾向としてはひとクラス上のリッターカーよりも充実した装備が注目を集めています。特に安全装備の充実振りは目を見張るものがあり、2019年モデルでは衝突被害軽減ブレーキが数多くのモデルに標準装備されているのも見逃せないポイントです。
軽自動車の2019年モデルとして注目したいのが2シーターのオープンスポーツモデルとして人気の高いダイハツのコペン。既存のラインナップにクローズドトップを与えたクーペモデルが加えられる他、トヨタを母体とするGAZOOレーシングがプロデュースするライトウエイトスポーツも登場する予定。さらにスズキからは20年振りにカプチーノが復活するとの噂もあり、既に販売されているホンダ・S660と共に軽オープンスポーツのカテゴリーが熱くなることが予想されます。
またダイハツ・タント、日産・デイズ、ホンダ・N-WGN、三菱・ekワゴン、スズキ・ハスラーにも大幅な手が加えられ、市場を活性化させる可能性が高そうです。その他のモデルも安全性の向上と経済性が工場され、軽自動車の世界は熟成期を迎えることでしょう。
2019年は自動車の流れが変わる…?
ここ数年、自動車の世界はハイブリッドを中心としたエコカー一辺倒でした。自然環境を考慮したハイブリッドや電気、水素を使ったエンジンの開発は大きなカレントとして継続するはずですが、2019年はより趣味性に特化したモデルに注目が集まりそうです。クルマの醍醐味である走る楽しさ、所有する満足感が希薄になっている昨今、原点回帰ではありませんが「クルマの楽しさ」、「運転する楽しみ」を取り戻したモデルが数多くリリースされそうです。もちろん、自動運転やAIを使った機能はより進化を遂げることは間違いありません。しかし、クルマに操れるのではなく「クルマを操る」というスタンスを取り戻す魅力的なモデルたちが続々と登場するのも2019年の大きなポイントといえるでしょう。
2019年は中古車の買い時を間違えるな!
先にも述べましたが、2019年の10月には消費税が10%へと引き上げられ、高額な自動車を購入する場合にはその差額は大きなものになってしまいます。そうなると、新車だけでなく中古車にも同じことがいえ、購入時期を間違えると「損」をすることになるので注意してください。中古車市場での動向として、狙い目になるのが4月以降に増加する未使用車です。各ディーラーでは決算時期に売れ残った新車を中古車市場へと放出することが多く、新車と同様のモデルを中古車として大幅な値引き価格で手に入れることができる可能性も…。
ずばり、中古車の買い時は9月まで!
消費税がアップする10月には駆け込み需要が多くなり、10月ギリギリの購入では登録が間に合わないことも考えられます。それを踏まえ、中古車購入の決断は9月中に行いましょう。しかし、需要が増えることで値引き率が低くなることもあり、中古車市場に数の少ないモデルや人気車種であれば、中古車店が決算時期を迎える3月までに決めてしまうのも賢い選択といえそうです。
中古車市場で狙い目モデルを把握すること!
現在、中古車市場での人気は経済性に優れたハイブリッドモデル。そのフラッグシップがトヨタ・プリウスです。現行モデルはまだまだ高値で推移していますが、ひと世代前のモデルは価格も落ち着き手の出しやすい存在になっています。ハイブリッドモデルの場合、走行距離に対してエンジンへのダメージが少ないので走行距離が出ている値引き率の高いモデルを狙うもの賢い方法です。
ファミリーカーではトヨタ・アクア、ホンダ・フィット、フリード、日産・ノートの人気が高く、経済性はもちろんのこと取り回しの良さが選ばれる理由になっています。最近では女性ユーザーも増え、街中でのイージードライブも重要なファクターになっていることは間違いありません。
軽自動車のカテゴリーも人気が高く、最近では新車でのデリバリーに時間がかかっている新型ジムニーにも注目が集まっています。人気車種ゆえに値引き率は低いものの、すぐに入手できるメリットを考えれば中古車を狙うのも悪くない選択だといえるでしょう。スズキ・ワゴンRやホンダ・N-BOX、ダイハツ・ムーブ、スズキ・スペーシアも人気が高く、好みのボディカラーや仕様を見つければ即買いすることをおすすめします。
ミニバンではゴージャスなトヨタ・アルファード/ヴェルファイアが根強い人気を保っています。価格は高値で推移しているので決して割安感はないものの、装備の充実や所有感の高さが大きな魅力。もし、アル/ヴェルに固執しないのであれば、ライバルモデルの日産エルグランドを選ぶのもおすすめです。アル/ヴェルと比較して中古車価格はリーズナブルなので、ある意味狙い目モデルだといえるでしょう。同じミニバンでもファミリーユースに人気が高いのが日産セレナ、トヨタ・ヴォクシー/ノア。使い勝手の良さと共に実用には十分な装備は大きな魅力となり、家族を支えるファミリーカーとして注目を集めています。
最後に忘れてはならないのがSUV。ミニマムなジムニーに始まり、トヨタ・ハリアー、CH-R、日産・エクストレイル、マツダ・CX-5、ホンダ・ヴェゼルが中古車市場をにぎわせ、輸入車ではメルセデスのGクラスやジープ・ラングラーも注目を集めています。相場としては高値安定を見せるものの、まだまだSUV人気は続きそうです。
高年式モデルは消費税増税までに手に入れる!
高年式の中古車はそれなりに高額なプライスが掲げられ、10%への増税による価格差は無視できません。10月の増税前に購入することが賢い方法になることをお忘れなく。逆に低下価格の中古車の場合、駆け込み需要後の低迷期を狙うことで差額の値引きや保証の延長なども期待できる可能性があります。増税後の消費低迷に向けたキャンペーンやサービスをしっかりとリサーチし、出費を抑えることができる店舗を選ぶことが重要。2019年の中古車選びは、購入する時期としっかりと見極めてベストバイを見つけましょう!