車検証の見方と種類を解説。有効期限や車種、サイズはどこで見る?
車検証(自動車検査証)は自動車が保安基準に適合していることを証明する書類です。
記載されている内容は所有者や使用者についての「登録事項」、車の諸元(スペック)や機構についての「検査事項」、そして「その他の事項」などから構成されます。
この記事では車検証の内容についておさらいしましょう。
車検証の種類
平成20年11月以降、車検証にはAタイプとBタイプの2種類が存在します。
一般に交付されるのはAタイプであり、Bタイプはリース会社やディーラーなどが国土交通省へ申請して交付してもらうものとなっています。いずれのタイプも所有者と使用者の記載欄が異なるのを除けば内容は同じです。
ここではAタイプをもとに記載項目をひとつひとつ見ていきましょう。
リース会社やディーラーなどが国土交通省へ申請して交付してもらうBタイプ
車検証の記載項目
- ◆自動車登録番号又は車両番号
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車のナンバープレートと同じ情報です。
- ◆登録年月日/交付年月日
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車検証が交付された日付です。新車もしくは中古車として登録された日、もしくは前回、車検を通した日が記載されています。
- ◆初度登録年月
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その車が新車で登録された年月がわかります。ちなみにガソリンの自家用車や軽自動車は初度登録から13年が経過すると自動車税(軽自動車税)が高くなります。また、自動車重量税も13年と18年を境にアップします。
- ◆自動車の種類
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普通、小型、軽自動車、大型特殊など自動車の区分が記載されます。
- ◆用途
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乗用、貨物、特種、乗合などの区分が記載されます。ちなみに特種はキャンピングカー、乗合は幼稚園の送迎バスなどが例として挙げられます。
- ◆自家用・事業用の別
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自家用、事業用などの区分が記載されます。事業用は普通車の場合、ナンバープレートが緑地に白文字、軽自動車の場合、黒地に黄文字となります。
- ◆車体の形状
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箱型、幌型、ステーションワゴンなどがあります。メーカーから国土交通省へ申請した内容によって決まり、明確な基準はありません。
- ◆車名
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トヨタやホンダなどメーカー名が記載されます。車種名ではありません。
- ◆乗車定員
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大人が乗車できる最大人数です。12歳未満は子供3人で大人2人にカウントされます。
- ◆最大積載量
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貨物用自動車が積める荷物の最大重量です。乗用自動車には記載がありません。
- ◆車両重量
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車両重量が記載されます。この車両重量とは車の重さだけでなく、走行に必要なエンジンオイルや冷却水、ガソリンなどを含んだ数値です。乗用車はこの車両重量を基準にして自動車重量税が決まります。
- ◆車両総重量
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車の総重量が記載されます。この総重量は乗用車と貨物車では算出方法が異なります。乗用車は車両重量に加え、乗車定員フルに乗った状態の重量になります。乗車定員1人の重量は55kgとして計算されます。貨物車はさらに荷物の最大積載量も含みます。貨物車は車両総重量をもとにして自動車重量税が計算されます。
- ◆車台番号
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「しゃだいばんごう」と読みます。アルファベットと数字からなり同じ文字列が車のボディもしくはフレームに打刻されています。この車台番号によって個体が識別されます。車に打刻されている番号がなかったり車検証と相違があると、車検には通りません。
- ◆長さ・幅・高さ
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車のスリーサイズです。平坦で水平な場所において空車状態であることなど、測定方法が細かく保安基準に定められています。
- ◆前前軸重・前後軸重・後前軸重・後後軸重
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前後のタイヤにかかる重量が記載されています。合計したものが車両重量となります。前後軸重や後前軸重は一般的な2軸の車では空欄になっています。
- ◆型式
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「かたしき」と読みます。メーカーが国土交通省に届け出た型式が記載されています。
- ◆原動機の型式
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搭載されているエンジンや電気自動車のモーターの型式が記載されています。
- ◆総排気量又は定格出力
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エンジンの排気量、電気自動車の場合は定格出力が記載されています。
- ◆燃料の種類
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ガソリン、軽油、電気など、使用する燃料が記載されています。
- ◆型式指定番号
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型式指定を受けた車は陸運局へ車を持ち込まなくてもナンバー登録できる仕組みになっています。
- ◆類別区分番号
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同じ型式指定番号を受けた車でも、サンルーフの有無といった仕様の違いによって類別区分番号が記載されています。新車登録時の取得税と紐づけられています。
- ◆所有者の氏名又は名称・所有者の住所
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車の所有者が記載されています。リースやローンによって所有権が留保されている車はリースやローン会社が記載されています。ちなみに車検証のBタイプはこの項目の内容が備考欄に記載されます。
- ◆使用者の氏名又は名称・使用者の住所
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車の使用者が記載されています。米印の記載がある場合は所有者と同一であることを示します。
- ◆使用の本拠の位置
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法人所有の車など本社所在地と離れた営業所や支店で使用する場合に記載されます。米印の記載がある場合は使用者の住所と同じです。
- ◆有効期間の満了する日
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自動車検査証の有効期限が満了する日が記載されています。
- ◆備考
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検査証の発行を行った運輸支局、検査登録事務所、自動車検査場、陸運事務所などのほか、エコカー減税などの減免措置、前回の継続検査等受検時のオドメーター(走行距離計表示)の値などが記載されます。
意外と知らない違反行為
- 車検証は、車に備え付けていないと違反になります
-
車検証は大切な書類なので家で保管しよう、という方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、車検証は車に常に備え付けておかないと道路交通法及び道路運送車両法違反となります。50万円以下の罰金刑となりますので、必ず車検証は車に備えつけてください。
併せて、検査標章(車検満了月が記載されたステッカー)の貼付けをしていないと同様の違反となりますので、こちらもフロントガラス上部に貼付けてください。
まとめ
車検証には所有者を公証する登録事項や車の諸元(スペック)を確認できる事項など多彩な情報が網羅されています。また、型式などの情報をもとにバッテリーやエンジンオイル、ワイパーブレードといった消耗部品の適合品を調べることもできます。
車種別のカーパーツの購入やメンテナンスを目的にオートバックスにご来店される際は、店内に車検証をご持参ください。車検証情報を基に適切な商品をご案内致します。
- 車検の予約はできる?
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ご予約可能です。
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- 車検をオートバックスのようなカー用品店に頼むメリットは?
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車検を通す際に必要となる消耗品(オイル・タイヤ・ワイパー・バッテリーなど)を豊富な種類の中からお客様のご予算やお好みに合わせてお選びいただくことが可能です。
またオートバックスでは、オートバックス車検を実施していただいた会員様に、通常は、1台につき税込1,100円(※会員ランクによって異なります。)のメンテナンスオプション2年間分が付帯しております。オイル交換工賃をはじめ、4つのメンテナンスメニューの基本工賃も無料となり、車検後もお得にメンテナンスを受けることができます。
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